2013(平成25)年10月26日から2014(平成26)年2月23日まで国立科学博物館で開催の特別展「大恐竜展」ゴビ砂漠の驚異。展示物をご紹介する前に、筆者の馬藤としては、大きく分けて2つの見所がありました。
公式サイトでも目玉とされ、実際に今回最大の見所であったと思います。単にめずらしいだけでなく、どのような根拠でタルボサウルスと断定されたのか、大人のタルボサウルスと比較して何がわかったのか解りやすく解説されています。
何より、幼体と判断したのが「ティラノサウルス科は、発見場所だとタルボサウルスしか今のところいないから」という状況証拠です。そういったあやふやな点も含めて赤裸々に展示している点は、好印象をもてます。
モンゴルの恐竜化石といえば、神流町恐竜センター(群馬県神流町)などで多数のダチョウ恐竜が展示されています。また、「モンゴルの恐竜特集」などの番組があればでてくる「割とメジャーどころ」ではあります。しかし、近年は、中国やアメリカをはじめ、南米の恐竜などがクローズアップされて、あまりダチョウ恐竜はでていなかったように記憶しております。
私の記憶間違いで何度か展示されているかもしれませんが、いずれにせよ、ダチョウ恐竜と呼ばれるグループを豊富に見れる良い機会ではあります。
他には、ホロタイプという概念を紹介し、その化石を展示している点も細かい点ですが見所です。ホロタイプ(模式標本)とは、ある一つの恐竜を種として定義する際、基準となる化石のことです。恐竜の分類の際には必ず設定します。
また、かの有名な闘争化石。ヴェロキラプトルとプロトケラトプスが取っ組み合いをしているのも見所といえば見所です。さらには、恐竜を知るものの中では有名な発掘探検隊、ロイ・アンドリュース隊の資料も少しだけ顔を出します。
それでは、展示物を簡単にご紹介して行きましょう。
(撮影:裏辺金好/解説:馬藤永徳)