オグロプレーリードッグ


(写真:上野動物園/撮影:裏辺金好)

●基本データ

分類: 哺乳綱 齧歯目 リス科
学名: Cynomys ludovicianus
英名: Black-tailed prairie dog
生息地 :北アメリカ中部

●解説

 先日、間違えて(1枚の正しい写真を除いて)ミーアキャットとして紹介してしまいましたが、こちらはプレーリードッグ。実に申し訳ありません。というわけで、改めて解説を書かせていただきますと、プレーリードッグは体長30〜40cm、体重800〜1200g の動物。

 ドッグとは言いますが、リスの仲間です。ただし、まるで犬と関係が無いのかといえばそうでは無く、警戒するときに鳴く声が、犬が吠える声に似ているということで、ドッグという名前を頂いているそうです。一方、プレーリーというのは大草原の意味。かつては、北アメリカ一帯(サスカチュワンからメキシコぐらいまで)の大草原に大規模に棲息し、数千頭からなるコロニーを形成していたことに由来するのでしょう。

 天敵がタカ、ワシ、ヘビ、コヨーテであり、草や根などの食料を仲間が集めている間、数頭のオスが監視します(プレーリードッグはコロニー(集団)で行動するのが特徴)。このとき、「敵が来たぞ!」と叫ぶ索敵の声が、先ほどの犬のような声なのです。ところが、もっと天敵なのが人間。草や根を食べるので、牛などを放牧している人にとっては厄介者。そのため、大量に駆除されてしまい、現在は個体数が大幅に減少。そのため、アメリカ国立公園などで保護されています。

 なお、プレーリードッグは5種類(オグロ、オジロ、メキシコ、ガニソン、ユタ)がいますが、一般にプレーリードッグとして紹介され、よく飼育されているのがオグロプレーリードッグです。ここで紹介しているのも、すべてオグロでございます。オグロって何だ?・・・と、英語の名前を見たら、そのまんま、直訳のようで尾が黒い種類。

 じゃあ、ガニソンって何よ?と調べたら、英語で書くとGunnison's Prairie Dog どうやら、発見者の名前のようですね。体毛に一部黒毛が混じった種類だそうです。メキシコ、ユタは生息する場所に由来する名前。両方とも絶滅危惧種だそうです。


 地表から1〜5mぐらいのところに巣穴を作ります。長さは30cmほどで、貯蔵庫や寝室、トイレなども備えた家なのです。ちなみに、このように出会うと、互いに鼻を触れ合うことで挨拶(認識)します。


 それでは皆様のために、力の限り歌わせていただきます。 ・・・なんて悠長なことをしているわけではなく、これが警戒をしている姿だそうです。ごめんなさい、とんだ勘違いをしておりました(苦笑)。


 ちょこまかちょこまかと動きまくります。

 ちょこんとお座り。余りにも可愛い・・・。  

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