ティラノサウルス
分類:獣脚亜目 時代:白亜紀後期 産地:アメリカ
この恐竜博の看板展示であり、今回は「待ち伏せティラノ」として獲物を待ち伏せした状態で展示されています。おそらく、子供が獲物を追い立てて、親がこれを待ち伏せる・・・という説に従ったものだと思われます。ただし、この姿勢以外には特に大きな見所があるわけではありません。ただし、国立科学博物館には「待ち伏せ」ではない姿勢のティラノサウルスの全身骨格が展示されていますので、これと比較してみると面白いと思います。
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トリケラトプス
分類:周飾頭亜目角竜下目 時代:白亜紀後期 産地:アメリカ
いわずと知れた代表的な草食恐竜。今回は幼体とされる頭骨の化石も合わせて展示されています(写真2枚目)。成体と比較してみるのも面白いでしょう。さて、成体のトリケラトプスの展示で最も大きな特徴は、前足を直立させ、手の甲を外に向けた展示にしていることです。今までは前足を曲げて、手の甲を真っ直ぐにした展示が多かったのですが、今回はそれを変えています。手を必ずしも前に向ける必要が無いと気がついたと、ガイドブックに書かれているように、よく知られた恐竜であっても、新しい発見や考えによって、復元される姿が変化するという好例でしょう。
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エオラプトル
分類:竜脚亜目(?) 時代:三畳紀後期 産地:アルゼンチン
有名な初期の恐竜類。一般的には最初の獣脚類として有名でしたが、この展示ではなんと竜脚類に近いのではないかと提唱されています。たしかに竜脚類の祖先は雑食であったと考えられる種類もいますので、雑食と考えられるエオラプトルが竜脚類の仲間であったとしても不思議なことではありません。しかし、このような重大な解説が、展示の一番初めにサラリと書かれていますので、ぜひ注目してみてください。
ちなみに2010年に六本木ヒルズで開催された「地球最古の恐竜展」でも竜脚亜目として分類されています。ちなみにこの展示の場合は、この重大な分類変更の話を全く触れていません。
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アーケオプテリクス(始祖鳥)
分類:獣脚亜目 時代:ジュラ紀後期 産地:ドイツ
始祖鳥の展示は様々な恐竜博で行われておりますが、今回は上写真のサーモポリス標本(2005年発見)が日本初公開。さらに、複製ですがロンドン標本、ベルリン標本、アイヒシュタット標本、マックスバーグ標本、ゾルンホーヘン標本、ミュンヘン標本、ハーレム標本が一同に展示。始祖鳥命名150周年を記念した豪華な展示内容となっております。
また、サーモポリス標本によって、始祖鳥は後ろ向きの指が1つも無かったことがわかり、改めて他の標本を見てみると、たしかに後ろ向きの指があるとまでは断定できないものばかりです。
ロンドン標本
アヒイシュタット標本
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アンキオルニス
分類:獣脚亜目 時代:ジュラ紀後期 産地:中国 遼寧省
「ほとんど鳥」という意味の学名を持つ恐竜で、日本初公開。最古の鳥類(とされる)始祖鳥以前に存在する羽毛恐竜であり、鳥類の実際の祖先に近い仲間として非常に重要な恐竜です。風切羽の羽軸が真ん中を通っており、典型的な鳥類とは異なる原始的な特徴を持っています。
今回はほかにも個性的な羽毛恐竜が展示されており、見所の1つとなっております。
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ハプロケイルス (日本初公開)
分類:獣脚亜目 時代:ジュラ紀後期 産地:中国 ウイグル自治区
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リムサウルス (日本初公開)
分類:獣脚亜目 時代:ジュラ紀後期 産地:中国 ウイグル自治区
東アジアで初めて見つかったケラトサウルス類。ケラトサウルス類は肉食として知られますが、この恐竜は歯を持たず胃石を持っています。このためくちばしを持った草食恐竜であると考えられています。
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シチパチ
分類:獣脚亜目 時代:白亜紀後期 産地:モンゴル
学名は墓場の主という意味ですが、この名前とは裏腹に、雄も子育てをする恐竜として展示。オヴィラプトルの仲間で、この仲間は抱卵をしていたことで有名です。ただし、子育てをしていたのが本当に雄かどうかは、これからの研究が待たれることでしょう。
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マイアサウア
分類:鳥脚亜目 時代:白亜紀後期 産地:アメリカ モンタナ州
子育てをした恐竜として大変有名な、ハドロサウルス類の1種。子育ての光景が再現されて展示されています。なお、多くの化石が見つかっています。ちなみに学名は「よい母親のトカゲ」という意味。
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