恐竜・翼竜ガイド(12)恐竜博の楽しみ方とは?

○はじめに


 毎年夏を中心に、幕張メッセなど日本各地で開催される恐竜博。これまで、弊サイトでは数多くの恐竜博を紹介してきましたが、そもそも恐竜博って何を見て、どう楽しめばいいのでしょうか?
 もちろん楽しみ方は人それぞれですが、知っていたら恐竜博がより一層楽しめる!(かもしれない)お話です。

○恐竜博の全体のテーマを読む


 恐竜博は、あちこちの研究者たちの研究が反映されたものです。世界中で様々な研究者が切磋琢磨して、多くの知識が生まれてきたもの。

 多くの恐竜博では、展示物は脈絡なく集まられているわけではなく、大きな全体のテーマに従って並べられています。(稀に目を疑うような信じられない展示内容もありますが・・・)

 全体のテーマはパンフレットにも記載されていますが、展示の順に進んでいけば、データや実感として理解できるようにできています。

 進みながら、物語として読み解いていくと良いでしょう。さらには「ひょっとして、もっとこんなことまで言いたかったんでないかな」 と妄想できるようになると面白いかと思います。

○目玉展示の見栄え



 恐竜博では、必ず、話題となる恐竜達を展示します。それらは、北米やアジアの有名な名前付きの恐竜達であったり、新発見の有望な恐竜たちであったりします。これらについては、個別に詳細な解説があり、大概、発見の苦労から標本の意義まで、学ぶことができます。

 また、これらの目玉展示には、大きかったり、羽などの印象が残っていたりと、見栄えが良いものが多く、目を楽しませてくれます。

○最新の研究成果を学ぶ


 恐竜博では、目玉展示の他にも様々な展示が並んでいます。これらは、小さなグループにまとめられており、 キャプションが添えられ、個別のテーマをそこで学ぶことができます。

 その中で、詳細に研究成果などを紹介している解説があれば注目です。標本自体は地味かもしれませんが、 解説内容は、過去の恐竜像を変えるもの、当時の世界をより鮮明に描写したもの、などがあり、 目玉展示以上に重要な展示となっている場合が多数あります。
 (時には、「目玉展示そっちのけで書かれているでしょうこれ」と思うキャプションもあるほどです)

○自分なりに骨格を楽しむ


 恐竜博では、主催者が言いたいことを楽しむという他に、せっかく多くの骨格標本が並んでいるのですから、 自身で骨格を観察して、特徴を見つけ出す楽しみもあります。

 骨格について全然わからないという方は、「あ、この恐竜は何だか太っているな」「大きさのわりにヒョロヒョロしているな」 「歯がナイフみたいだ」 というイメージから入りましょう。こういった特徴は、そのままその恐竜の 生活スタイルを反映していることが多いのです。太っているのは、多くの食物を食べるために大きな胃袋を持っているのかもしれません。ヒョロヒョロしているのは、体を軽くするためかもしれません。

 ・・・などなど、恐竜と一括りに言っても多種多様な特色をそれぞれが持っています。

 より、詳細に調べたければ簡単に恐竜について知識をつけて見るとよいでしょう。簡単に骨格を学ぶには、恐竜の書籍や本サイトの『恐竜・翼竜ガイド(5)恐竜の骨格』をご覧ください。
 (執筆:馬藤永徳)

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