U.C.0099 機動戦士ガンダム ムーンクライシス
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作品データ DATA |
コミック(メディアコミックス版)'95 全2巻
原作:富野由悠季 作画:松浦まさふみ
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血塗られた道だ!
免罪など乞わん!! |
宇宙世紀0099年、まだシャアの反乱化の傷の癒えない中、突如としてジオン残党軍が
ヌーベル・エウーゴ(Zガンダム時のエウーゴとは関連無し)なる組織と手を組んで月面の発電基地を占拠。解体されず、アクシズに未だ残っていたネオ・ジオンの艦艇の引き渡しを要求する。
これに対し連邦軍の大型戦艦ベクトラとZガンダム系のMS部隊が撃破に向かう。一方、ヌーベル・エウーゴを率いる
タウ・リンは独走し、大量殺戮を始めようとする。ジオン残党軍はこの独走に歯止めをかけるべく艦隊特攻をかけ、お互いに敗北を喫す。ちゃんちゃん。ストーリー的にはただそれだけです。
とはいえ、意外に面白い作品です。なにしろ、無駄にブライト艦長が後方支援で出てくる。でも、命令が来ないので何も出来ません。
そして、無駄にカミーユが、ジュドーが、つまり今までの主人公がストーリーに絡まず数コマだけ出てくる。必要あんのかよ!
・・・は、まあ皮肉ですが、機動戦士ガンダムセンチネルの時に登場したメカとその最新型が、連邦軍の予算のかかるお荷物として出て来ます。新型機Zプルトニウス、ZプラスなどZガンダム系の変形する奴らです。なぜかZZガンダムも一般MSとして登場しています。以前の物語で作るだけ作ったMSが、その後どうなったかという疑問に答える意味で、なかなか立派な作品だと思います。
あと、ジオン残党軍は、Zガンダム、ZZガンダムの時に登場したザビ家最後の人間
ミネバ・ザビを担ぎ出します。ところが必死になって彼女をもり立てようとするも、策謀渦巻く中、お役に立てない。彼女を危険な目に遭わせるだけになってしまいます。最後には、ジオン残党を率いていた
ハウエルなる人物は、ミネバ・ザビに対し「あなたはミネバのメモリークローンにすぎない、だから共に滅ぶ必要はない」などと(ウソを)ついて、死のうとする彼女を連邦のパイロットに引き渡し、生きながらえさせます。
う〜ん、泣けますねえ・・・・。
(→次のページ 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ)