依怙贔屓(えこひいき)

○意味

特に一方に心をかたむけ公平でないこと。また、好きなほうにだけ心を寄せ、肩入れすること。
▽「依怙」は本来は頼る意であるが、わが国では不公平の意にもなる。「贔屓」はもと「ひき」と読み、盛んに力を用いて努力すること。転じて、特に目をかけて引き立てること。「贔」を「ひい」と読むのは「ひ」の長音化したもの。
(三省堂 新明解四字熟語辞典)

自分の気に入った人や関係者にかたよって目をかけたり、味方したりすること。
注記「依怙」は、頼りにする意から不公平の意に転じた。「贔屓」は、「ひき」の転じたもの。「ひき」の意味は、ひいひいと鼻息を出してがんばることだが、「ひいき」と転じ、気に入った者に目をかけて後押しする意となった。
(学研 四字熟語辞典)

○解説

 不公平な肩入れを意味する「えこひいき」。現代でもよく使用される四字熟語の一つですが、漢字で書こうと思うと結構難しいですね。そもそも贔屓という漢字そのものを見かけないのですが、それぞれどのような意味を持っているのでしょうか。

 まず「贔」ですが、「引き立てる。味方をする。」という意味。「屓」は、「力を出す。ひきたてる。」という意味です。(いずれも(日本漢字能力検定協会 漢字ペディアより)

 贔屓という言葉自体は決して悪い意味合いの言葉ではありません。判官贔屓(ほうがんびいき/はんがんびいき)だと、
 「不遇の英雄、弱者や敗者、また実力や才能はあるのにしかるべく待遇のえられない者たちに同情心や贔屓心をもつこと。また、そのような気持ち。弱い立場の者に対して同情して味方をし、援助すること。」という意味になります。

 ちなみに、平家打倒に大きな功績をあげながら、兄である源頼朝に滅ぼされた源義経の朝廷における役職が左衛門府の三等官(掾、判官)であり、その悲劇的な最期に人々の同情を集めたことに由来します。

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