フェアチャイルド C−119 フライングボックスカー
       Fairchild C-119 Flying Boxcar

(写真:ブリュッセル 王立軍事博物館/撮影:裏辺金好)

●基本データ

初飛行:1947年11月17日
生産数:1,183機

●解説

 フェアチャイルド社が開発したアメリカの軍用輸送機。フライング・ボックスカーとは「空飛ぶ有蓋貨車」の意味で、C−82 パケットをベースに、エンジンの強化、垂直尾翼の再設計を実施したもの。貨物の搭載を容易にする目的にした双胴形式は引き継がれ、操縦室は前方の低い位置に移された。

 なお、胴体後部には左右に割れて開くカーゴドアを備え、大型貨物の搭載を容易にしている。ただし、空中での開閉は出来ないため、物資の空中投下を行う際には事前に取り外す必要があった。また、兵員は42名が収容可能で、中型トラックも搭載できた。

 朝鮮戦争やベトナム戦争で使用されたほか、ベルギーやフランス、インドなど幅広い国で使われている。また、エンジンをライト R-3350へ換装したF型のうち58機は、後に海軍に移管され、R4Q−2と改称されている。