松坂城〜三重県松阪市〜
  Matsuzaka Castle

▼MAP

▼アクセス
JR紀勢本線・近鉄山田線
松坂駅より徒歩

▼関連サイト
松阪観光情報
 松坂城(現在の自治体名は松”阪”)は、豊臣政権下で12万石で伊勢国に封じられた蒲生氏郷が松ヶ島城に代わって築城したのを起源とします。のち氏郷は会津へ移り、豊臣秀次家臣の服部一忠、さらに古田重勝、重治が城主となりますが、1619(元和元)年に紀州徳川藩領となり、代官が配置されました。
 政務に必要の無い城内の建物については基本的に使用されず、次第に荒れていき、現在は往時の建造物は残っていませんが、石垣は旧形態をよくとどめており、その美しさが高く評価されているほか、城内には本居宣長の旧居が移築されており、観光名所となっています。

(写真&解説:裏辺金好)

天守台跡

きたい丸跡




御城番屋敷  【国指定重要文化財】
 1863(文久2)年築。旧紀州藩士が松坂城警護のため三の丸に移り住んで建築した長屋形式の武家屋敷たち。幕末の武家屋敷(しかも長屋)という、全国的にも貴重な種類の建築です。 しかも、今も子孫の方が住まわれるという現役の住居で、よくここまで多くの建物を維持管理されてきたと感動します。


御城番屋敷  【国指定重要文化財】
 松阪市がこのうち1棟を借用し、復元整備して一般公開しています。結構狭いですね。


御城番屋敷  【国指定重要文化財】

鈴屋(すずのや)遺蹟保存会 旧事務所  【国登録有形文化財】

 明治42年に本居宣長旧宅が、松坂城隠居丸跡に移築されるに伴い、その管理事務所として建てられたもの。唐破風の堂々とした玄関が特徴で、立派な建物。正門と塀、倉庫と共にいまや文化財に指定されました。1988(昭和63)年からは茶席「桜松閣」として使用されています。



鈴屋(すずのや)遺蹟保存会 正門  【国登録有形文化財】


本居宣長旧宅
 1691(元禄4)年築。本居宣長の祖父が、養母の隠居屋敷として建てたのが始まりで、本居宣長が12歳から、亡くなる70歳まで住み、以後は本居家の住居として使用され、明治42年に現在地に移築保存されました。書斎の名より鈴屋(すずのや)とも呼ばれます。


本居宣長旧宅
この2階が本居宣長の書斎「鈴屋」。夜遅くに仕事を終えた後に、ようやく研究や執筆をここで行いました。


本居宣長旧宅
1階は本居宣長の本業であった医療活動を行った店の間や仏間などがあります。

本居宣長旧宅