16世紀後半、小田原をはじめ関東を支配した北条氏の城として築城。築城には、子孫が間宮海峡を発見することになる間宮氏も関わっている。間宮氏は技術者集団だったため、北条家の様々な城を手がけ、その後は徳川家に使えた。
この八王子城の城主は北条氏康の次男で戦のエキスパートである北条氏照だったが、氏照が小田原にいる間に豊臣家の前田利家・上杉景勝に攻められて僅か1日で落城。しかし、城を歩けば解るように北条氏照が本隊を率いて守りを固めれば、そう簡単に落ちることはなかったと考えられるほど、非常に堅固な構造となっている。
現在、城はよく整備され、麓の居館部分に行く道が復元整備されており、往時の面影を再現するのに最適。
山頂の本丸と呼ばれる部分には、北条氏照が建立した八王子神社がある。所々、当時の石垣も残っている。
非常に山城の雰囲気が解り、なおかつ途中にも当時の石垣や郭が沢山残っており、史跡として非常に高い価値を持った城跡。高尾駅からのバスの本数も非常に多い(霊園前バス停より少し歩くことになるが)ため、交通の便は意外と良い。
(写真・本文:裏辺金好) |