石城山神籠石は、各地に残る古代の謎の14の神籠石式山城の1つである。主に瀬戸内沿岸に残る神籠石の石列は、神域説と城郭説が対立し、昭和38年に佐賀県武雄市のおつぼ山神籠石の発掘によって城郭であることが確定した。
これらの特徴は、古代の文献に載っておらず、いずれも6〜7世紀の物であること、谷間に水門がある、石列と土塁が巡らせれているのが共通しており、こちらは文献に記載されている朝鮮式山城とよく似ている。
なお、石城山神籠石内にある石城神社本殿は、戦国時代に周防・長門を支配した大内政弘が再建したもので、国の重要文化財。また幕末、この神社の辺りに、第二奇兵隊の陣屋がおかれたそうである。
(写真・本文:裏辺金好)
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