赤穂城〜兵庫県赤穂市〜
  Ako Castle , Ako City in Hyogo Prefecture

▼MAP

▼アクセス
JR赤穂線 播州赤穂駅より徒歩

▼関連サイト
赤穂観光協会
赤穂大石神社公式ホームページ

 室町時代、赤松氏の一族である岡豊前守が「加里屋城」として築城したのが始まりと言われますが、真偽は不明。豊臣氏の時代は生駒長政、宇喜多秀家(代官の設置)が領有し、さらに関ヶ原の戦いのあと、姫路藩・岡山藩の池田氏の一族、池田長政が配されます。しかし1645(正保2)年、池田輝興が妻子を殺害するという凶行におよび、所領を没収。

 そのため、常陸の笠間より浅野長直が入城し、甲州流軍学者近藤正純の指揮で、1648(慶安元)年に今の赤穂城が完成しました。ところが3代目の浅野長矩(内匠頭)が、江戸城で吉良上野介に斬りつけ負傷させるという事態を起こして切腹の上で、改易され、いわゆる忠臣蔵の舞台となったのは有名な話。

 浅野家の後は、永井直敬(なおひろ)が5年間治め、さらに1年間は龍野藩が在番したあと、1706(宝永3)年に森長直が2万石で入城し、以後は森家の領有したまま明治維新を迎えました。

 1876(明治9)年に城は競売にかけられ建物の殆どを失いますが、近年に復興・復元作業が進められ、現在、大手門&隅櫓、本丸表門が復元されたほか、旧赤穂城庭園(本丸庭園および二の丸庭園)が国の名勝に指定されています。なお、天守台はありますが、天守閣はそもそも造られていません。

 このほか、城内には大石内蔵助屋敷の長屋門などが今に残り、さらに大石邸には大石神社が1912(大正元)年に竣工しています。また、現在でも整備が進められており、赤穂城は往時の雰囲気を着実に取り戻しつつあります。

(撮影&解説:裏辺金好)

お城通り
 播州赤穂駅から真っ直ぐ赤穂城へ向かうメインストリート。近年、城下町風に整備されたようで、大半の建築物が和風建築の外観で統一されているのが特徴です。これは凄い・・・。なお、脇道にそれると古い町屋もいくつか残っています。


花岳寺
播州赤穂駅から赤穂城へ行く道中にある花岳寺。山門は赤穂城塩屋惣門を移築したもので、大変貴重な遺構。
なお、浅野家をはじめとする歴代赤穂藩主の菩提寺で、浅野家や義士関連の資料を多数展示しています。

赤穂城内
大手門をくぐると、見事に折れ曲がった通路にでます。防衛の王道的な雰囲気の構造。

近藤源八宅跡長屋門 【赤穂市指定有形文化財】
長屋門の一部が現存する武家屋敷跡。近藤源八の妻は、大石内蔵助の叔母でした。

大石家長屋門
浅野家筆頭家老である大石家3代にわたって住んでいた大石邸の長屋門。
浅野長矩切腹の知らせを、使者がこの門を叩いて大石内蔵助に知らせました。

大石家長屋門と近藤源八宅長屋門
大石家と近藤家は、このように向かい合わせで建っていました。

大石神社
大石邸に建てられた神社。参道には四十七士の像が並んでいます。

大石神社義芳門
 元々は明治天皇の発案で、楠木正成を祀る湊川神社が1982(明治5)年に神戸に建てられたとき、神門として建てられたたもの。 1942(昭和17)年にここへ移築されました。

二の丸門跡

本丸表門
1996(平成8)年に復元。ここをくぐると天守台などがあります。


本丸付近
蔵のような建物は歴史博物館。

武家屋敷公園