2013年7月13日〜15日 倉敷・高松から神戸・京都へ


リン所員と続いて向かったのが、八栗ケーブル。以前から何となく気になっていた存在だったのですが、最寄り駅である高松琴平電鉄の八栗駅から約1.5km、しかも山の中腹に向かって歩いて行かないといけないため、なかなか行く機会がありませんでした。 今回は自動車利用でしたので、ちょいと見ておこうという話に。こちら、八栗登山口駅でございます。

当初は写真をちょっと撮るだけ・・・と思っていたのですが、1964(昭和39)年に日立製作所で製造されたという、このレトロかつ当時最先端と思われるデザインのケーブルカーを前に、乗らないという選択肢はありませんでした。

こちらが車内の様子。階段状の車内がケーブルカーの特徴ですね。

路線はこんな感じ。もちろんケーブルカーですので、急斜面を登っていきます。

途中で山上からの対向列車とすれ違います。

デザインは同一ですが、カラーリングは異なるものでした。

そして終点の八栗山上駅に到着しました。

こちらが駅舎。土産物も多数販売していした。

さて、このケーブルカーは四国八十八箇所霊場の第八十五番札所である八栗寺へのアクセス路線。駅を出て少し歩いて見えてくるのが、多宝塔。1984(昭和59)年の建築です。

こちらは聖天堂。1677(延宝5)年に建築され、1984(昭和59)年に改修・復元工事が実施され、極彩色の塗装が施されています。

八栗寺の全景。奥にある本堂は1642(寛永19)年の建築。いやはや、なかなかに歴史ある建物で、すばらしい建物を拝見いたしました。

当然帰りも八栗ケーブルで。今度は、行きにすれ違った車両に乗車。

上から下を見る風景というのも迫力があります。

当然、行きに乗った車両とすれ違います。

運転手さんの応対も非常にフレンドリーで、すっかり虜になりました。近くにある屋島ケーブルが2004(平成16)年に営業休止、翌年に廃止になっていますが、この八栗ケーブルはいつまでも走り続けてほしいものです。 我々が乗車した列車は行きが我々だけ、帰りは我々+2人という乗客数だったのが、ちょっと気になりますが・・・。さて、今度は岡山県に戻ります。

 午前中に倉敷と高松を散策し、午後は再び岡山県に舞い戻ってきました。そして津山線でキハ120形のナルトラッピング列車を狙うも、キハ40系ナルトラッピング車共々、JRで公表している運行ダイヤとは全く違う状態で撃沈。 そして、岡山県赤磐市仁堀東1077にある西の屋菊ヶ峠店というドライブインに保存されている、片上鉄道キハ311を撮影します。
 屋外保存ながら再塗装された痕跡もあり、状態は良好です。 ちなみに片上鉄道とは、岡山県備前市の片上駅から久米郡柵原町(現美咲町)の柵原駅までを結んでいた同和鉱業(現:DOWAホールディングス)の鉄道路線で、1991(平成3)年6月30日に廃止になった路線です。

リン所員が運転する車は、赤磐市(旧吉井町)の周匝地区へ。城山公園があるというので、とりあえず遠景だけ撮影。わかり難いかもしれませんが、模擬天守閣が建つ山城で、先ほど調べたところ茶臼山城という戦国時代の城だそうです。 江戸時代は岡山藩池田家の一族が配されて、山麓に陣屋を構えたそうです。

そして、当初の私の予定にはなかったのですが、リン所員の粋な計らいで、片上鉄道吉ヶ原駅に到着。現在は柵原ふれあい鉱山公園の一施設として活用され、片上鉄道保存会の方々が車両を動態保存、あるいは静態保存しています。

1931(昭和6)年に開業した駅舎は国の登録有形文化財に指定。

駅構内の全景。

廃止から20年以上が経過するというのに、まるで現役当時のよう。

こちらが施設の地図です。

毎月第1日曜日に展示運転を行っているため、本日は運転日ではありませんでしたが、様々な車両たちは見て回ることができます。こちらは片上鉄道が1950(昭和25)年に導入したホハフ2003。

こちらはキハ312。1953(昭和28)年に宇都宮車輌で製造されたもので、当初はガソリンエンジンで走行していましたが、1956(昭和31)年からディーゼル化されました。

 一時、黄色に単色化されてJR西日本?と驚きの姿になったキハ702。1936(昭和11)年に川崎車輌で製造された国鉄の車両で、元々はキハ07 5を名乗っていました。片上鉄道には1967(昭和42)年に入線。 同型車が九州鉄道記念館に保存されていますが、こちらは現在も動くのが驚き!独特なデザインですね。
 ちなみに前面は改造されていますが、2007(平成19)年に廃止された鹿島鉄道でも同型車が最後まで活躍していました。 そう考えると優秀な車両なんですね。 ところで、現在はツートンカラーに戻されていますが、どうも薄い・・・。ただしこれ、保存会のページによると1980年代の塗装なのだとか。ちなみに黄色一色も、鹿島参宮鉄道キハ42501に塗られていたことがあったそうで。

こちらはキハ303。1934(昭和9)年に川崎車両で製造された国鉄のガソリンカーキハ41000形(のちキハ04形)の1両で、1952(昭和27)年に片上鉄道に入線。入線前はキハ41071という車番でした。 同型車が埼玉県さいたま市の鉄道博物館で保存されていますが、こちらは動態保存されていますので、現役。恐るべし! また、片上鉄道のディーゼルカーはこのほか、備前市浄化センターにキハ801が保存されているそうです。これも見に行ってみたいですね。ただ、ネットで拝見したところ、ビニールシートに覆われているものの一部は破れ、車両はボロボロのようですが。

 他にも様々な車両がありますが、こんな車両が修復作業中でした。岡山臨港鉄道キハ7001で、岡山県美作市内で特産品販売所として使われていたもの。解体されたと聞いていましたが、先頭部のみとは言え奇跡のカムバック。 お伺いしたところ、大鉄道博2013inコンベックス岡山(8月13日〜21日)で展示するとのこと。
 その後は、ここに戻ってくるかも・・・?とのことですが、大変楽しみです。ぜひリン所員に取材をお願いしたいですね。 ちなみにキハ7000形は夕張鉄道が導入した車両で、水島臨海鉄道を経て岡山臨港鉄道にやってきました。また、岡山臨港鉄道は宇野線の大元駅を起点に、岡山港駅を結んでいた鉄道路線。1984(昭和59)年に廃止されました。

さて、片上鉄道の廃線跡はサイクリングロードとして活用されているため、現在も痕跡を楽しむことができます。写真だと左の築堤部分ですね。駅舎もいくつか残っているので、そのうち改めて堪能したいものです。

そして岡山市内に戻ってきました。先ほど、岡山臨港鉄道の車両を見たので、岡山市南区千鳥町のちどり保育園で図書館として活用されている、岡山臨海鉄道キハ7003を見てきました。これは何と独特なデザイン。

反対側はキハ7001と同じく湘南顔ですね。保存状態は抜群ですが樹木が生い茂っているため、写真を撮影するのであれば、冬のほうが良さそうです。これは、また行かねば・・・。

また、近くにある岡山臨港鰍フ本社では、ディーゼル機関車102号機が保存されています。大事に保存されているほか、同社では http://www.okarin.co.jp/museum/top.html というホームページで、岡山臨港鉄道がどんな路線だったのか、堪能できるようにしてくださっています。これは非常に有難い・・・。

さて、これにて本日の撮影を終了し、二人で餃子の王将に餃子を食べに行こうと盛り上がったところで、岡山駅に向かう津山線のキハ47形にナルトラッピング車が入っていることを発見。 そこで、以前私が住んでいた家の近くでもある岡山〜法界院間で折り返しを迎撃。本日は事前に公表されているダイヤがあてにならなかっただけに、これは嬉しい収穫でした。

法界院駅で交換したキハ120形も撮影し、餃子を美味しく頂きました。

これにてリン所員とお別れ。移動距離が長いにもかかわらず、ここまで1日で様々なネタが詰め込めるとは思いませんでした。

3連休の旅行は始まったばかり。続いて、新幹線で姫路に向かい、一泊します。



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