2017年6月18日 2週連続で京都の文化財巡り


仕事の都合で土日連続休みが少なく、再び京都へ日帰りで行ってしまうことに。この日はまず、大船駅で「サンライズ出雲・瀬戸」を撮影します。


そして新幹線で一気に京都へ。さらに、近鉄京都線のホームで22600系を見ます。


続いて東寺を散策。


この庭園と五重塔の景観は格別。

そのまま徒歩で北上し、線路をくぐると龍谷大学。写真の本館など、主要な建物は1879(明治12)年築で、国の重要文化財に指定されています。


続いて西本願寺を散策。


こちらは西本願寺 伝道院。元々は真宗信徒生命保険株式会社の社屋として、1912(明治45)年に東京帝国大学教授伊東忠太の設計により建築されたもの。京都市指定文化財です。

さらに梅小路公園へ。バッテリー駆動の京都市電・・・。景観は良いのかもしれませんが、アトラクションの遊具みたいですね。

そしてオフ会以来となる京都鉄道博物館へ。



前回は時間の都合で、凄まじい駆け足で見たため消化不良でしたが、今度はじっくりと散策。




このゾーンは車両工場の雰囲気で、トワイライトエクスプレスが現役のように見えるのが嬉しいです。

さらに京都駅から奈良線で東福寺へ。

重森三鈴が作庭した庭園は、何度見ても素晴らしい・・・。



続いて京阪で北上。

三条大橋へやって来ました。ここからは近代建築を巡っていきます。

京都市役所本庁舎。1931(昭和6)年築。力強い雰囲気を持つ官庁建築で、武田五一と中野進一の設計。縦に長く、横に短い窓の配置が特徴的です。


旧毎日新聞社京都支局(現・1928ビル) 【京都市登録文化財】
 1928(昭和3)年築。武田五一の設計で、元々は毎日新聞の前身、大阪毎日新聞京都支社として建築。あちこちに毎日新聞社の社章の星がちりばめられています。

旧家辺時計店
 1890(明治23)年の建築で、三条通周辺の煉瓦建築の中でも最も古いもの。実は、木造建築に煉瓦を張っているのがミソ。中央のアーチを受ける柱もありません。

日本生命京都支店 [市指定文化財]
 1914(大正3)年築。辰野金吾と片岡安の設計。辰野式の赤レンガ建築とは異なり、片岡安の色彩の濃い、石張り建築となっています。1983(昭和58)年に改修された際、東側部分のみが保存されました。



旧日本銀行京都支店(現・京都府京都文化博物館別館) 【国指定重要文化財】
 1906(明治39)年築。東京の日本銀行本館や旧第一銀行京都支店などと同じく、辰野金吾の設計(及び長野宇平治の設計)。非常に重厚な質感があります。

旧・京都電電ビル西館(→旧・京都中央電話局) 【京都市登録有形文化財】
 1926(大正15)年に一期工事、1931(昭和6)年の二期工事を経て建築。逓信省技師の吉田鉄郎の設計で、京都市登録有形文化財の第1号。2001(平成13)年から2016(平成28)年まで、 NTT都市開発株式会社による商業施設「新風館」として使用され、2020(令和2)年から再び「新風館」の名称で、アジア初上陸となる「エースホテル京都」、ミニシアター「アップリンク京都」をはじめとした全20店舗の商業ゾーンに生まれ変わっています。新築棟も併設され、建築デザイン監修は、隈研吾建築都市設計事務所が担当。

旧・第一銀行京都支店(現・みずほ銀行京都中央支店)
1906(明治39)年築。辰野葛西建築事務所(辰野金吾・葛西萬司)の設計で、辰野式と呼ばれる赤煉瓦に白帯のスタイル。1999(平成11)年に解体され、2003(平成15)年に同じ姿で復元されました。現在も第一銀行(のち第一勧業銀行)の後裔である「みずほ銀行」が使用しています。なお、隣にあった旧住友銀行(1938年築)は解体されました。

文椿ビルヂング
1920(大正9)年築。元々は貿易会社の社屋や繊維問屋、呉服商社等が使用し、2004(平成16)年に久和幸司建築設計事務所の手により商業施設として再生したもの。

旧・山口銀行京都支店(現・DEAN&DELUCA)
1916(大正5)年築。旧第一銀行より少し南へ、烏丸通沿いに建つ銀行建築。辰野金吾と片岡安の設計で、やはり辰野式のデザインを見ることが出来ます。山口銀行京都支店として使われたのち、北國銀行京都支店として使用。現在は、カフェとして利用されています。


川崎家住宅 【京都市指定文化財】
1926(大正15)年築。設計:武田五一(洋館)、上坂浅次郎(和館)。茶室と洋館、玄関棟、主屋、便所浴室棟、土蔵2棟が配置されています。綿布商の井上利助が建て、戦後に呉服商を営む川崎家が購入して近年は着物を紹介する施設として使われていましたが、2018年に閉館。2019年には所有する不動産会社が解体する恐れがあるとして京都市が警告を出しましたが、どうなるでしょうか。


訪日客の増加で賑わう一方、ホテル化などによって、ついに数多くの京町屋が解体されつつあり、京都らしさが失われていくのは残念な限り。とは言え、残すにもお金がかかるわけで、長い目で考えた場合、もう少し行政で面倒を見るしかないのではないでしょうか。

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