2019年11月4日 SLもおか号乗車&地図と測量の科学館


この日は友人のMr.Kとお出かけ。まずは水戸線経由で下館駅へ行き真岡鉄道のSLもおか号に乗車。間もなく真岡鉄道を離れるC11 325号機を期待していましたが、C12 66号機での運転でした。なかなかC11が撮影できない…。


真岡鐵道のDE10 1535号機。ナンバープレートが金色なのが特徴です。


出発前に関東鉄道の5010形をゲット。


さて、SLもおか号は今や貴重な50系客車の乗り心地を、ほぼ原形の状態で堪能できるのが特徴。


列車は真岡駅へ。終点まで乗車したいところですが、この後の行程上、断念。その代わり、SLの発車シーンを動画で記録するなど堪能させていただきました。


折り返しの列車までの間、超特急で真岡の町並みを散策。何度か真岡には来ていますが、駅前から外を歩いたのは初めてです。まずは、真岡城&真岡陣屋跡へ。真岡城は現在の真岡小学校などを中心に1347年に築城された中世の平山城で、宇都宮氏の家臣である芳賀氏の居城でした。

江戸時代初期は真岡藩として浅野家、堀家、稲葉家が領有し、のちに小田原藩の飛び地に。さらに1783(天明3)年からは幕府直轄となります。

1797(寛政9)年に、幕府の代官である竹垣直温がかつての真岡城の一角へ真岡陣屋を設置。度重なる災害で疲弊した農村を立て直すべく、ここを拠点に小児養育金の支給や作付奨励、奉公人の引戻し、肥料購入の支援などを実施しています。さらに1850(嘉永3)年に真岡代官として赴任した山内董正(やまのうちただまさ)は、ここを拠点に二宮尊徳らを登用して農村の振興に尽力。翌年に陣屋が焼失したため、規模を縮小して再建。1858(安政5)年に転任するまで支配しました。その後、陣屋は1868(慶応4)年に焼失し、廃陣となりました。

こちらの石碑は1938(昭和13)年に栃木県尊徳会が建立したもので、正面に二宮先生 遺蹟 真岡陣屋址、右側に先生幕府に登用せられ、御普請役格として来陣せる處(ところ)なり とあります。

さて、真岡の中心部には様々な歴史ある寺社が集まっています。まずは般若寺を見た後・・・。

真岡市唯一の時宗の寺院である長蓮寺へ。真岡城築城の頃からあるそうで、本堂は1709(宝永6)年、庫裏は1872(明治5)年に建築されたものです。


久保記念観光文化交流館。久保邸を保存活用した観光施設で、メインとなる久保記念館は明治40年に建築され、日本銀行宇都宮代理店真岡出張所真岡支金庫として使われたもの。

さらに、観光まぢづくりセンターは明治12年に建築された、なまこ壁の土蔵。


美術品展示館(写真奥)は大正12年に建築された米蔵です。



そのほぼ向かい側にある岡部記念館「金鈴荘」。明治中期に岡部呉服店2代目の岡部久四郎が10年余りの歳月をかけて建築し、回遊式の日本庭園を備えた豪華な別荘で、昭和27年まで岡部家関係者の接待や呉服の展示会場として使用されました。
1988(昭和63)年6月までは割烹料理店「金鈴荘」として使用されたのち、同年8月に真岡市の施設として保存活用されています。多年にわたり集められた見事な建築材料が特徴的とのことですが、この後の行程上、時間がないので見学は断念…。


海潮寺。室町時代から芳賀氏の菩提寺として使われ、江戸時代になり宇都宮氏改易によって芳賀氏が所領募没収となると一時衰退。そこで、第3代将軍徳川家光から20石の朱印状を受けています。上写真の山門は1806(文化3)年建築で、栃木県指定有形文化財。三間三戸の八脚楼門で、大谷石による瓦葺という非常に珍しい建築であるのが特徴です。

SLキューロク館。ここは何度も見ていますが、49671号機の走行実演を初めて鑑賞。

さて、下館駅に戻ります。水戸線に乗車・・・はせず、関東鉄道常総線へ。

守谷から「つくばエクスプレス」に乗車。終点のつくば駅で下車し、バスに乗り換えて地図と測量の科学館を初訪問。SLや関東鉄道に乗車した後だと、つくばエクスプレスの爆速ぶりに驚くばかり・・・。

地図と測量の科学館は、1996(平成8)年に誕生した国土地理院の施設で、日本初の地図と測量専門の科学館です。


トータルステーションほか現在の様々な測量器具。

2世紀のギリシャで活躍した天文・地理・数学者のプトレマイオスの「地理書」をもとに、1482年にドイツのヨハネス・シュニッツァーが作成したもの。


坤輿万国全図(こんよばんこくぜんず)。明の時代(1602年)、イタリアの宣教師マテオ・リッチが作成した漢訳版世界地図です。日本海という名称の初出だとか。



日本海山潮陸図(1691年/元禄4年)。航路まで載っています。


大日本沿海與地全図(関東)(1821/文政4)年。伊能忠敬の手によるもので、この精密さは驚くばかり。

伊能忠敬の測量機材

ベハイムの地球儀(1492年/ドイツ)。現存する世界最古の地球儀で(展示品はイギリスで複製されたもの)、ヨーロッパの形はそれなりに正確。アメリカはまだ描かれていません。

カッシーニの地球儀(1790年/フランス)




江戸府内図(1815〜16年/文化2〜3年)。伊能測量隊の江戸府内測量によって作成された実測図。


明治10年代の東京中心図

屋外には国土地理院が使用していた測量用航空機の初代「くにかぜ」(ビーチクラフト・クイーンエアB-65P)が静態保存。1960(昭和35)年に導入され、海上自衛隊が運行と整備を担いました。1983(昭和58)年に退役するまで、主に2万5千分1地形図整備のための空中写真撮影、航空磁気測量に使われました。

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