D52形蒸気機関車
(写真:平塚市文化公園/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1943(昭和18)年最高速度:75km/h
●戦時中に求められた強力機関車
鉄道省が設計、開発したテンダー式蒸気機関車で、1943(昭和18)年から1946(昭和21)年までに285両が製造された。戦時中に石炭等の海上輸送が困難になったことから、陸上による輸送力増強が求められたが、D51形の1000tの牽引力では足りなかったため、1200t貨物列車を牽引出来るよう改良された形式である。特徴としてはD51形よりボイラー蒸発能力を約20%向上、また燃焼室を初めて制式採用したこと。国鉄最強のパワーを持つ機関車であり、このような事情から、戦後になっても東海道本線、山陽本線、鹿児島本線、東北本線、函館本線、室蘭本線など主要幹線の貨物列車で活躍。1972(昭和47)年に全車が引退した。