形式ガイド【223系・5000系】
     J.R. Suburban Trains Series 223 and Series 5000
▼223系0番台
 1994(平成6)年に開港した関西空港へのアクセス列車にふさわしい車両として製造された。
 車体は221系の普通鋼から変わってステンレス車体となり、カラーリングは関西空港のイメージカラーである青と白のグラデーションの帯となっている。車内は、空港利用者の大型荷物持ち込みに配慮して通路を広くした1+2列の転換クロスシートになっているのが特徴である。また、外国人利用者に対応するために車内放送やLED式情報表示機は2ヶ国語になっている。
 当初は6両編成と2両編成が存在したが、現在では2500番台の中間車を連結するなどして全車4両編成に組み換えられた。
クモハ223−1〜
(クモハ223−1 阪和線 美章園駅/撮影:ロクマルサン)
天王寺方の制御電動車。VVVF・SIVを搭載。

クモハ223−101〜
(クモハ223−101 大阪環状線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
クモハ223−1〜と機器配置は同じだが、運転室後部に荷物室を設置していた(現在は撤去)。

サハ223−1〜
(サハ223−5 大阪環状線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
CPを搭載。

サハ223−101〜
(サハ223−101 阪和線 美章園駅/撮影:ロクマルサン)
CP付きの付随車で、3両分を供給するため編成の長さに応じて組み入れられる。

モハ223−1〜
(モハ223−1 阪和線 美章園駅/撮影:ロクマルサン)
VVVF・SIVを搭載。

クハ222−1〜
(クハ222−1 阪和線 美章園駅/撮影:ロクマルサン)
和歌山・関西空港方の制御車。トイレが設置されている。CPを搭載。

クハ222−101〜
(クハ222−101 大阪環状線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
クハ222−1〜と同一だが、CPは短編成用の容量に対応している。クモハ223−101〜などと3両編成を組むためのものだったが、その後はモハ223−2501〜を増結して4両編成となっている。

▼223系1000番台
 東海道・山陽本線の「新快速」用に投入されたグループで、最高速度が130km/hに引き上げられている。 前面デザインが0番台から大きく変わり、以降のJR西日本の近郊型電車の基本型となる。側面にはビートが付けられ、帯色は221系のイメージを引き継いでいる。室内の座席は2+2列に増やされ、ドア付近には折りたたみ式の補助いすを設置している。
クハ222−1001〜
(クハ222−1010 東海道本線 京都駅/撮影:ロクマルサン)
姫路方の先頭車。

モハ223−1001〜
(モハ223−1016 東海道本線 京都駅/撮影:ロクマルサン)
VVVF・SIV・CPを搭載。

サハ223−1001〜
(サハ223−1028 東海道本線 京都駅/撮影:ロクマルサン)

クモハ223−1001〜
(クモハ223−1011 東海道本線 新大阪駅/撮影:ロクマルサン)
米原方の先頭車。VVVF・SIV・CPを搭載。

▼223系2000番台
 「新快速」の全列車223系化および最高速度130km/h化のために登場したグループ。1000番台をベースにサービス向上とコスト削減を図り、大量に製造された。
 車体構造は従来の骨組み構造から外板そのものに強度を持たせる構造に変更となり、またブロック化された妻面と先頭部をボルトで後付けする工法を採用した。これにより側面ビートや戸袋窓が無くなり、また将来の改造が容易にできるようになった。
 車内は補助いす付きの2+2列の転換クロスシートで、窓側の肘掛けが省略された。窓ガラスは紫外線吸収ガラスとしカーテンを省略した。また、車いす対応の大型トイレや車いすスペースを設置するなどバリアフリー対策を強化している。
クハ222−2001〜
(クハ222−2001 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
姫路方の先頭車。前面デザインは1000番台を引き継いだが、前照灯と尾灯が一体化された。

モハ223−2001〜
(モハ223−2001 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
VVVF・SIV・CPを搭載。

サハ223−2001〜
(サハ223−2004 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)

モハ222−2001〜
(モハ222−2017 東海道本線 山科駅/撮影:ロクマルサン)
VVVF・SIVを搭載。

クモハ223−2042〜
(クモハ223−2071 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
クモハ223−3001〜で採用されていた特異な3個モーターをやめ、通常の4個モーターに変更した。車号は3000番台からの続番となる。VVVF・SIV・CPを搭載。

クモハ223−3001〜
(クモハ223−3006 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
米原方の先頭車。主電動機を搭載しない0.75M相当の3個モーターを搭載。

モハ223−3019〜
(モハ223−3021 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
主回路制御機能のみの車両制御装置を装備する。3個モーター車でCPは未装備。

▼223系2500番台
 1999(平成11)年のダイヤ改正で「紀州路快速」の運転開始に伴い、223系0番台の編成を6連9本・2連7本から5連9本・3連9本に組み換えるために製造された。同時期に製造された2000番台をベースにしているが、カラーリング・座席は0番台と同様である。
 当初は投入の目的からクモハ223とクハ222しか存在しなかったが、2007(平成19)年には中間車も製造され始めた。
クモハ223−2501〜
(クモハ223−2511 大阪環状線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
天王寺方の制御電動車。VVVF・SIV・CPを搭載。

サハ223−2501〜
(サハ223−2501 大阪環状線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
新火災対策に適合した、耐燃焼性・耐溶融滴下性能の高い車両。

モハ223−2501〜
(モハ223−2509 大阪環状線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
新火災対策に適合した、耐燃焼性・耐溶融滴下性能の高い車両。VVVF・SIV・CPを搭載。

クハ222−2501〜
(クハ222−2503 大阪環状線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
和歌山・関西空港方制御車。障害者対応トイレ・車いすスペースを備える。

▼223系5000番台
 2003(平成15)年、瀬戸大橋線の快速「マリンライナー」用にJR四国5000系と共に登場したグループ。外観・室内共に2000番台に準じているが、2両編成であり、前面は併結運転時に編成間を通り抜けできるように貫通幌が設置され、形状が平面的になった。
クモハ223−5001〜
(クモハ223−5006 予讃線 高松駅/撮影:ロクマルサン)
岡山方の先頭車。VVVF・SIV・CPを搭載。
クハ222−5001〜
(クハ222−5006 予讃線 高松駅/撮影:ロクマルサン)
高松方の先頭車。トイレを装備。

▼223系5500番台
 2008(平成19)年、福知山地区で使用されていた113系の置き換え用として登場。223系5000番台・521系をベースに、ワンマン運転設備を設置し、221系との併結も可能である。
クモハ223−5501〜
(クモハ223−5503 山陰本線 福知山駅/撮影:ロクマルサン)
5501〜5504及び5509には霜取り用パンタフラフが増設されている。 VVVF・SIV・CPを搭載。
クハ222−5501〜
(クハ222−5503 山陰本線 福知山駅/撮影:ロクマルサン)

▼223系6000・7000番台
 外観は223系でありながら、性能は221系と同等に設定されているグループ。貫通扉と乗務員扉に引かれたオレンジのラインが識別のポイント。
 東海道・山陽本線の221系と併結運転する為に2000・3000番台から改造された網干総合車両所所属車両(V編成)と、おおさか東線の開業に合わせて2000番台として製造されたが、すぐに6000番台に変更された宮原総合運転所所属車両(MA編成)の2種類が存在する。
クモハ223−6104〜
(クモハ223−6123 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
宮原総合運転所所属車にはJR東西線の剛体架線区間での離線対策としてパンタを2基装備している。VVVF・SIV・CPを搭載。

サハ223−6055〜
(サハ223−6241 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)

モハ223−6193〜
(モハ223−6312 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)
宮原総合運転所所属車のクモハ223と同じくパンタグラフを2基装備している。VVVF・SIVを搭載。

クハ223−6104〜
(クハ223−6123 東海道本線 大阪駅/撮影:ロクマルサン)

クモハ223−7025〜
(クモハ223−7032 山陽本線 姫路駅/撮影:ロクマルサン)
網干総合車両所所属車。VVVF・SIV・CPを搭載。

モハ222−7033〜
(モハ222−7037 山陽本線 姫路駅/撮影:ロクマルサン)
VVVF・SIVを搭載。

クハ222−6025〜
(クハ222−6032 山陽本線 姫路駅/撮影:ロクマルサン)
網干総合車両所所属車。

▼5000系
 2003(平成15)年、瀬戸大橋線の快速「マリンライナー」用に登場した。2階建て車両1両と平屋建て車両2両の3両編成で構成されている。
 平屋建て車両は普通車自由席で、車両はJR西日本223系5000番台と共通仕様となっている。2階建て車両は2階と運転室後部の展望室がグリーン車、1階と車端部は普通車指定席となっている。車体はJR東日本E217系をベースにしており、鋼製の前面をボルト締結している。
5101〜
(5103 予讃線 高松駅/撮影:ロクマルサン)
高松方の先頭車。5101〜は青系、5104〜は赤系のカラーリングをしている。

5201〜
(5203 予讃線 高松駅/撮影:ロクマルサン)
付随車。

5001〜
(5003 予讃線 高松駅/撮影:ロクマルサン)
岡山方の制御電動車。223系との相違点は乗務員扉後ろのJRマークの色程度。