100系新幹線
16両編成の100系。
(写真:広島新幹線運転所/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デ゙ビュー年:1985(昭和60)年元保有会社:国鉄、JR東海、JR西日本
最高速度:220km/h 、230km/h(V編成のみ)
元・使用列車:ひかり、こだま
元・運行区間:東海道新幹線、山陽新幹線
●2階建て車両も組み込み新幹線のデザインを一新
100系は、1985年(昭和60)、それまで長く製造されてきた0系に代わり、車両性能と設備の向上、省エネルギー等の向上を狙い登場した。最高速度は270km/hまで可能ではあるが、地上設備や騒音などの問題から営業上は220km/h、もしくはJR西日本が製造したV編成は230km/hに抑えられ、東京〜博多間を最短5時間47分で結んだ。特に、新幹線で初めて2階建て車両を連結(2両)したのが大きなインパクトであった。当初、2階におかれた食堂車は大盛況で、当時は長蛇の列が出来るほどだった。国鉄が民営化されてからも、JR東海、西日本双方で増備が続けられ、特にJR西日本が増備した2階建て車両を4両連結した100系は、「グランドひかり」という愛称が付けられるなど100系は東海道・山陽新幹線のスターに成長。しかし1990年の夏前に、JR東海で後継車である300系と「のぞみ」が誕生し、最高時速270km/hで運転を開始。東京〜博多間では1時間の差がつくようになり、主役の座を譲り渡す(のぞみ運転開始は1992年)。
さらに速度の速い500系・700系が誕生すると、100系はダイヤ作成上の邪魔になり、誕生からわずか18年の2003年9月、新幹線の品川駅開業と共に東海道新幹線から姿を消し、同時に2階建て車両も引退した。
一方でJR西日本の山陽新幹線では、4両、6両へ短編成化された上、700系「ひかりレールスター」風の新塗装に変更。「こだま」専用として活躍の場を移し、快適な座席を売り物に第2の活躍を続けているが、2011(平成23)年3月12日の九州新幹線全通後に順次引退を開始。2012(平成24)年3月16日にさよなら運転が行われ、本線上から姿を消した。
なお、一時は全ての塗装が変更されたJR西日本の100系であったが、2010(平成22)年7月に旧塗装が一部の編成(6両編成×3本)で復活している。
●100系バリエーション一覧
JR西日本の100系。運用末期は「ひかりRail Star」用の700系にイメージをあわせた塗装へ。
(写真:こだま 徳山駅/撮影:裏辺金好)
JR西日本の100系は、2010年7月より一部の6両編成で旧塗装が復活した。
(写真:こだま 岡山〜相生/撮影:リン)
東海道新幹線100系引退式の時に施されたステッカー。それまで、こうした装飾類は一切無かった100系だが、引退にあたり初めて貼られた。
(写真:ひかり 東京駅/撮影:裏辺金好)
東海道新幹線100系引退式の時に施された装飾。こちらは先頭部側面に貼られたステッカーで、実に似合っていた。
(写真:ひかり 東京駅/撮影:裏辺金好)
東海道新幹線100系引退式の時に施された装飾。こちらは中間車側面のステッカー。
(写真:ひかり 東京駅/撮影:裏辺金好)
●車内の様子
JR東海の100系普通車。写真はリニア・鉄道館で保存されている123-1。
(撮影:裏辺金好)
JR西日本の100系普通車。4列シートで快適な車内。
(撮影:裏辺金好)
リニア・鉄道館で保存されている2階建て車両168-9001。こちらは食堂車の厨房。
(撮影:裏辺金好)
リニア・鉄道館で保存されている2階建て車両168-9001。こちらは食堂車の入口。20系や0系、100系など様々な列車が描かれている。
(撮影:裏辺金好)
リニア・鉄道館で保存されている2階建て車両168-9001。こちらは食堂車の車内。
(撮影:裏辺金好)
リニア・鉄道館で保存されている2階建て車両168-9001。同じく食堂車の車内だが、実際の営業シーンが再現されている。
(撮影:裏辺金好)