200系新幹線
200系オリジナルタイプ。後にリニューアル編成が復刻塗装になったが、オリジナルタイプは2007(平成19)年3月で引退。現在は鉄道博物館などで見ることが出来るにとどまる。
(写真:やまびこ 小山駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1982(昭和57)年6月元保有会社:国鉄、JR東日本
最高速度:210km/h(E編成)、240km/h(F編成)、245km/h(H編成)、275km/h(F編成の一部)
元使用列車:やまびこ、なすの、とき、たにがわ あさひ、あさま
元運行区間:東北新幹線、上越新幹線
●「ひかり」は北へ、雪害対策を施した新幹線
200系は、山陽新幹線に続いて開業した東北・上越新幹線用に開発された車両。0系タイプ、100系タイプの顔つきの編成双方が存在したが、厳しい山岳地帯・豪雪地帯を走るために設計されているのが特徴である。例えば、先頭車のスカート部に翼を広げたような形状のスノープラウを装備し、線路上の雪を跳ね飛ばして走行したり、車体側面は床下機器への雪混入防止のため、全てふさぎ板で覆ったボディーマウント構造を採用している。また制御方式は、力行時はサイリスタ位相連続制御式整流装置、ブレーキ時はチョッパ式制御装置による滑らかな電流制御を採用している。
さて、この車両の最高時速は、当初は0系同様210km/hであったが、1985(昭和60)年の上野開業に合わせ、240km/hに引き上げられた。また、100系新幹線が登場すると、これに車体を準じた2000番台も登場。1990(平成2)年には、やはり100系同様の2階建て車両の登場し、主に「やまびこ」に使用された。さらに0番台の中でF90〜F93編成が組成され、上越新幹線下り上毛高原駅〜浦佐駅間で275km/hでの営業運転を開始。1999(平成11)年までこの速度での運転が続けられた。
そして山形新幹線、秋田新幹線という在来線直通の新幹線が開業すると、東北新幹線用の200系はそれぞれ400系、E3系と併結して運転する列車が登場。また、長野新幹線が開業すると、オリンピック輸送用に一時的に同新幹線で使用されたこともある。
1999(平成11)年3月には内外装を大幅にリニューアルし、塗装を一新した200系が登場。また運転台周りのガラスが車体と一体化し、さらにそれまでの平面から曲面に変更することで段差を無くすことで、騒音対策に貢献している。
そして2011(平成23)年11月18日に、200系は東北新幹線からついに撤退。その後、上越新幹線のみで活躍を続けていたが、東北新幹線でE5系が増備されるに従い転出するE2系によって置き換えが開始。2013(平成25)年3月16日改正で定期運用をついに失った。
2013(平成25)年4月13日に、東北新幹線で「ありがとう200系」号が仙台→上野間で運転され、翌日の4月14日に上越新幹線で「さよなら200系」号が新潟→東京間、大宮→新潟間で運転され、すべての運用を終了した。
●200系バリエーション一覧
200系初期車には大幅なリニューアルが施され、晩年に運用されていた200系はほぼ、このタイプの車両となっている。内装はもちろん、塗装変更のほか、運転台周りの形状も変更されている。
(写真:なすの 大宮駅/撮影:裏辺金好)
オリジナル車両が全廃となる一方で、2007年に200系リニューアル車1編成(K47編成)を塗装のみ復元。現在は先頭車1両が新津鉄道資料館(新潟市)で保存。
(写真:とき 高崎駅/撮影:裏辺金好)
100系と同タイプの顔つきになった200系。2階建て車両も組み込む。残念ながら現在は引退している。
(写真:なすの 東京駅/撮影:裏辺金好)
100系タイプの200系だが、先頭車改造されて誕生したもの。正規の100系タイプと違い、窓下のラインが1本少ない。2006(平成18)年に引退。
(写真:やまびこ 東京駅/撮影:裏辺金好)
200系の2階建て車両。現在は全車引退している。
(写真:なすの 東京駅/撮影:裏辺金好)
2003年に200系に貼られた、ディズニーランド20周年を記念したステッカー。何種類かある。
(写真:やまびこ 東京駅/撮影:裏辺金好)
ディズニーランド20周年を記念したステッカー。
(写真:たにがわ 東京駅/撮影:裏辺金好)
ディズニーランド20周年を記念したステッカー。
(写真:やまびこ 東京駅/撮影:裏辺金好)
ディズニーランド20周年を記念したステッカー。
(写真:やまびこ 東京駅/撮影:裏辺金好)
鉄道博物館に保存されている200系(222−35)。
(撮影:裏辺金好)
200系車内(非リニューアル車) *鉄道博物館保存車両
(撮影:裏辺金好)
200系リニューアル車の車内。
(撮影:裏辺金好)