203系一般形電車


(写真:常磐線 金町駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1982(昭和57)年
元保有会社:国鉄、JR東日本
元運転区間:常磐線各駅停車、東京メトロ千代田線

●東京メトロ乗り入れ用の通勤電車

常磐線から営団地下鉄千代田線に直通する車両は103系1000番台が使われてきたが、排熱などの問題があり、あまりよい車両ではなかった。そのため、営団地下鉄からの要望もあって、201系の地下ヴァージョンを造ることが決定された。ただし、201系1000番台にはならず、203系を名乗ることになった。

 車体は201系とは異なりアルミ合金製で、前面形状は地下鉄に乗り入れるために貫通扉(昔起きた火災事故の教訓から)を備え、再び左右対称の顔となった。そして、1986(昭和61)年には、常磐線〜営団地下鉄千代田線直通車は全車203系に置き換えられた。なおその後、同線には207系と209系も投入されたが、いずれも試作的要素で終わってしまっている。

 203系を本格的に置き換えることになったのは、E233系2000番台で、2009(平成21)年に1編成が登場して207系900番台を置き換えたのを皮切りに、2010(平成22)年と2011(平成23)年にかけて203系を続々と置き換えた。これにより、2011(平成23)年9月26日を最後に定期営業運転を離脱した。

 なお、一部の編成はインドネシアのジャボタベックに譲渡され、ほかの日本由来の車両と共に活躍を続ける。

●引退ヘッドマーク


マト55編成に取り付けられた引退を記念したヘッドマーク。
(撮影:ロクマルサン)

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