E259系特急形電車


E259系旧塗装。初代「成田エクスプレス」である253系と共通のイメージとなっている。
(写真:横須賀線 大船駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:2009(平成21)年
保有会社:JR東日本
最高速度:130km/h
使用列車:成田エクスプレス、しおさい
元使用列車:マリンエクスプレス踊り子(臨時)
運行区間:東海道本線、中央本線、湘南新宿ライン、総武本線、成田線、横須賀線など

●京成「スカイライナー」に対抗して登場した新型「成田エクスプレス」

 新路線「成田スカイアクセス線」で運行を開始する京成の新型「スカイライナー」に対抗すべく登場した、2代目「成田エクスプレス」用の車両。E233系から始まった機器の二重系化はこのE259系でも行われている。

 編成は従来の253系が3両編成と6両編成が存在したのに対し、E259系は6両編成×22本=132両が登場。2編成連結して12両でも運行することが可能なように前面は貫通構造となっている。

 車内は空港アクセス特急らしく大型荷物置き場が設置されているが、これには盗難対策としてダイヤルロック式の鍵を設置、また出入り口と荷物置き場付近にはカメラを設置するなど防犯対策が行われている。また253系で存在したグリーン個室は廃止されてしまったが、グリーン車の座席には本革を使用、ひじ掛にはコンセントを設置するなど居住性を高めている。

 運行は2009年10月改正から開始し、順次253系を置き換えた。また、2012(平成24)年12月1日からは、土休日の一部を中心に運転される臨時特急「マリンエクスプレス踊り子」(東京〜伊豆急下田)が新設されて充当されたが、2020(令和2)年3月14日改正で引退した。

 2023(令和5)年5月から車両デザインのリニューアルが開始され、「新生 E259系としての進化」をコンセプトとして先頭車の塗装が変更されている。これによって、従来塗装をベースとしながらも、シルバー基調のカラーを先頭車両の前面、側面に取り入れ、「SERIES 259」ロゴが大きく描かれ、成田エクスプレスを表すN'EXロゴは控えめとなっている。

 これは、「ご利用いただく様々な場面」や「移り変わる沿線地域の風景」を映し込み、「空港アクセス特急に限らない多様化したご利用目的に合わせた都市間輸送特急」、そして「時代の変化に対応し持続して進化を遂げる」ことを表現したもので、全編成が塗装変更の対象となっている。

 2024(令和6)年3月16日改正では、総武本線の特急「しおさい」でも運用を開始。これに伴い、成田エクスプレスのロゴマークを消している。

●新塗装


塗装変更後のE259系。当初は小さくなったとはいえ、N’EXロゴを掲出していた。
(写真:横須賀線 横浜駅/撮影:裏辺金好 ※以下特記があるまで同じ)




●旧塗装


(写真:横須賀線 大船駅/撮影:裏辺金好 ※以下特記があるまで同じ)




●「マリンエクスプレス踊り子」用編成


臨時特急「マリンエクスプレス踊り子」に充当される編成。
(写真:東海道本線 大船〜藤沢/撮影:裏辺金好)

前面には「Marine Express ODORIKO E259」と描かれたステッカーを貼っている。
(写真:東海道本線 大船駅/撮影:裏辺金好)

●車内の様子



普通車の車内。中央には4ヶ国語対応の大型液晶案内装置を備える。
(撮影:裏辺金好)

こちらはグリーン車。座席は本革張りで、スライド可能な大型背面テーブルを備える。
(撮影:裏辺金好)

大型荷物置き場。
(撮影:裏辺金好)

車内に設置されている大型液晶案内装置。
(撮影:裏辺金好)

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