E655系


(写真:中央本線 西国分寺駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:2007(平成19)年
運行区間:JR東日本管内(団体列車)
保有会社:JR東日本

●天皇・皇族用の1号編成に代わる「特別車両」、高級感を演出する「ハイグレード車両」

 E655系の編成は「特別車両」と「ハイグレード車両」の大まかに二つに分類する事ができる。

 「特別車両」は、製造から40年以上経過している車両が多い天皇・皇族用の「1号編成」に代わる、天皇・皇族方の行事や公務の際の御乗用の車両であり、「ハイグレード車両」の中間に1両挟まれる形で運行される。形式名には「モロ」や「サロ」の表示は無く、車両中央に一回り大きな窓がありその下に菊の御紋が取り付けられるであろう、丸い窪みがあるのが特徴。

 これに対して、「ハイグレード車両」は海外からのVIPや一般客などに対応する車両で全車がグリーン車となっており、車内の座席には内蔵モニタや電動リクライニング・電動レッグレストなどの設備があるなど、他の車両より1段上の高級感を演出している。

 外観は光の当たり方によって色合いが変化する「漆色」と呼ばれる塗装が全体に施され、細い金色の帯が窓下に三本描かれている。機器関係はE233系などのように、主要機器を二重系統にし故障に強い車両となっている。また、E655系は交直流電車であるが非電化区間などへの入線の際にはディーゼル機関車によって牽引されるため、1号車にあたるクロE654-101にはサービス用の電源を確保するためのエンジンと発電機が搭載されている。

 なお、2007(平成19)年12月13日に、愛称を「なごみ(和)」と決定したことがJR東日本から発表された。

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