883系特急形電車
現在の883系は全てリニューアルされた「青いソニック」塗装。ステンレス部まで全て濃い青に塗られ、ロゴも銀色一色に。
(写真:特急ソニック /撮影:リン)
●基本データ・運用区間
デビュー年:1995(平成7)年最高速度:130km/h
使用列車:ソニック
元使用列車:ソニックにちりん、きらめき
運行区間:鹿児島本線・日豊本線
●青い「ソニック」としてリニューアル
1995(平成7)年、特急「つばめ」に引き続き、博多〜大分間の特急に「ソニックにちりん」としてJR九州が投入した車両である。急曲線の多い日豊本線のスピードアップを目的とし、制御入り振り子システムを採用。車体を傾け、曲線部でもスピードを出す。787系に引き続き、水戸岡氏がデザインしたこの車両は、「つばめ」とは印象をがらりと変え、遊び心満載の車両となっているのが特徴。それは、ワイパーや連結器のカバーにも現れており、不必要ながらも不思議な形をしたものが取り付けられている。また、車内の座席もミッキーマウスのような形の耳がついたものであったりして、非常に楽しい。
現在は「ソニック」として博多〜大分・佐伯間を走る。なお、「ソニック」とは「音速の」を意味する形容詞。「ソニックにちりん=音速のにちりん」と意味が通ったが、「ソニック」だけでは、ちょっと意味が・・・。
なお、各編成が先頭車の形状、塗装などが異なりファンや利用客を楽しませていた883系だったが、2005(平成17)年より全身をブルーメタリックで塗装し、室内もミッキーマウスの形は残しつつ、落ち着きのある色彩へとリニューアル工事が進められており、現在では全ての車両がリニューアルを終了している。
また2008(平成20)年7月には着席率向上のため、5両編成だった3編成に対し、885系風の車体で新造された2両を組み込み7両編成に組成を変更。車体がステンレスからアルミ合金へ変わり、従来車両と比べて側面ビートの廃止や窓の形状が異なるなど異色の形状となっており、かなり違和感のある凸凹編成となっている。
●883系バリエーション一覧
883系トップナンバー編成(AO1編成)の登場時。1次車であるAO-1編成、AO-2編成はこの姿で登場した。
(写真:特急ソニック 博多駅/撮影:裏辺金好)
リニューアル前の883系。カラフルなロゴが多数描かれていた。
(写真:特急ソニック 博多駅/撮影:裏辺金好)
こちらは2次車であるAO-3編成で、前面の形状がルーバーになっている。写真はリニューアル後の「青いソニック」塗装。
(写真:特急ソニック/撮影:リン)
3次車であるAO-4編成以降は、前面パネル中央をロゴマークのSマーク打ち抜きに変更。
(写真:特急ソニック 博多駅/撮影:裏辺金好)
4次車は当初、5両編成で登場。このうちAO-6編成は前面のパネルがシルバーに塗られていた。
(写真:特急ソニック 小倉駅/撮影:裏辺金好)
AO-7編成は前面パネルが黄色。
(写真:特急ソニック 大分駅/撮影:裏辺金好)
AO-8編成は前面パネルが濃紺。
(写真:ソニック 戸畑駅/撮影:SONIC HOUSE 禁転載)
2010(平成22)年8月6日から9月28日まで、883系を使用して運転されたEXILE EXPRESS。大分でのライヴに協賛したもの。
(写真:特急ソニック /撮影:リン)
6号車はメンバーの姿が大きくラッピングされ、異彩を放っていた。
(写真:特急ソニック /撮影:リン)
2008年7月、5両編成の7両編成化で登場した1000番台。885系に準じたもので、車体がステンレスからアルミ合金製となった。
(写真:特急ソニック 西小倉駅/撮影:裏辺金好)
●車内の様子など
グリーン車の2人用座席。
(撮影:こうちゃん)
パノラマキャビン。この席はグリーン車乗客専用のため、普通車の乗客は利用できない。
(撮影:こうちゃん)
後に5両編成→7両編成化のため、885系タイプの車体で登場した車両の車内。座席の形状は従来車と異なる。
(撮影:裏辺金好)
同じくそのデッキ部分。
(撮影:裏辺金好)
パンラマキャビンから見た展望。傾き具合から振り子機能が作動しているのがわかる。
(撮影:こうちゃん)
883系の運転席。
(撮影:こうちゃん)