885系特急形電車


登場当初の姿。アクセントカラーが青は特急「ソニック」。黄色は特急「かもめ」で運用され、側面のロゴも異なっていた。
(写真:博多駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:2000(平成12)年  最高速度:130km/h
使用列車:リレーかもめ、ソニック、みどり、かささぎ
元使用列車:きらめき、にちりんシーガイア
運行区間:鹿児島本線、日豊本線、長崎本線

●各編成、色華やかな常磐線のビジネス特急

  これまでド派手な車両を次々と改造・製造していたJR九州だったが、2000年に今度は一転して落ち着いた車両を投入した。車体は白一色に黄色いアクセントを配し、通称「白いかもめ」として長崎本線で運用を開始した。その外観はドイツのICEを思わせる・・・というか、流用したような気もしないでもない。

 6両編成で、振り子式の制御方式・最高時速130kmで博多〜長崎を走る他、また、博多〜大分・佐伯間の特急「ソニック」にも運用される。こちらも案内では「白いソニック」と形容詞がつくのが特徴。ちなみにソニック用は、車体のアクセントカラーが青であり、ロゴもSONICと表記されて運転を開始した。

 いずれも車内は床をピカピカの木目とし、さらに革張りの座席という、これまでにない室内内装となっており、さらにデッキ部分(出入り口付近)に和風ギャラリーが存在するのも特徴。ソニックは襖絵を連想させる竹林などの絵、かもめは掛け軸を連想させる文字(阿蘭陀など)で飾られている。

 ちなみに、「かもめ」用が「ソニック」として、「ソニック」用が「かもめ」として走ることも多く、間際らしいことも。このため、現在はアクセントカラーを青に統一するとともに、787系と合わせた統一的なロゴマーク(AROUND THE KYUSYU)に変更されている。

 西九州新幹線(武雄温泉〜長崎)開業に伴う2022(令和4)年9月23日改正では、「かもめ」の愛称が新幹線に譲られ、885系は特急「リレーかもめ」、特急「かささぎ」、さらに一部の特急「みどり」で使用されている。

●カラーバリエーション


885系「かもめ」編成は黄色がアクセントカラー。
(写真:特急ソニック 西小倉駅/撮影:裏辺金好)


885系「ソニック」編成は青色がアクセントカラー。
(写真:特急ソニック 西小倉駅/撮影:リン)



ソニック塗装をベースに、「AROUND THE KYUSYU」ロゴが描かれた編成。
(写真:特急ソニック 西小倉駅/撮影:リン)



2010年、口蹄疫問題で被害を受けた宮崎県の応援ラッピング車両として、「がんばれ宮崎!&TAMA」ラッピングが登場した。和歌山電鐵貴志駅の名物駅長「たま」のイラストが描かれているが、これはもちろんデザイナーの水戸岡氏の縁によるもの。なお、同年9月11日〜26日の土曜・休日の「にちりんシーガイア」に投入され、その後は通常の「ソニック」運用に従事している。
(写真:特急ソニック 博多駅/撮影:リン)



「ラッピングトレイン“バルーンかもめ号”」。2016年年10月28日(金)から11月6日(日)にかけて佐賀市嘉瀬川河川敷で開催された「2016 佐賀熱気球世界選手権」を広く告知するため、佐賀市、JR九州、ドーンデザイン研究所(監修:水戸岡鋭治氏)のタイアップで行われたもの。各号車ごとのラッピングの内容は、こちらを参照(※弊サイトFacebookページ)
(写真:特急ソニック 小倉駅/撮影:裏辺金好)


2016(平成28)年10月1日〜12月31日に運転されている「キスマイ☆エクスプレス」。JR九州とKis-My-Ft2がコラボしたKISS MY NAGASAKI企画の一環。
(写真:特急かもめ バルーンさが〜久保田/撮影:ひょん君)


高級感あふれる車内の様子。写真は「かもめ」編成。
(撮影:裏辺金好)

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