近畿日本鉄道2600系/2610系/2800系


2600系のロングシートバージョンである2800系。
(写真:大阪線 長瀬駅/撮影:リン)

●基本データ・運用区間

デビュー年:1970(昭和45)年
主な運転区間:大阪線、名古屋線など

●日本初の4扉クロスシート車

 2600系は日本初の4扉クロスシート車でトイレ付きの車両として誕生したもので、1970(昭和45)年4両編成×2本と2両編成×2本の12両が登場。2004(平成16)年までに全車が引退した。

 1971(昭和46)年には、派生型として2680系が3両編成×2本登場。初の冷房搭載車両で、制御装置・主電動機などの電装品は10000系「ビスタカーI世」から流用。トイレつきの車両で、座席は当初はクロスシートであったが1991(平成3)年にトイレ付近を除きロングシートに変更。さらに2001(平成13)年に2683Fが鮮魚列車用に改造され、塗装をマルーンレッドをベースに、前面に白帯を入れたものへ変更され、この編成のみが活躍を続けていたが、2020(令和2)年3月改正で鮮魚列車が廃止されたことにより、運用を失った。

 なお、後継として2410系「伊勢志摩お魚図鑑」が誕生し、一般車の最後尾に連結され、鮮魚運搬車両として使用されている。

 1972(昭和47)年には、2610系が登場。これは、2200系を置き換えるために製造されたもので、2680系と同様の冷房装置が取り付けられた。1976(昭和51)年までに4両編成×17本=68両が製造されている。1991(平成3)年からは、クロスシートのロングシート化が行われた。このうち一部の車両は1996(平成8)年から翌年にかけてL/Cカーの試作車になり、5800系の開発に寄与した。

 また、同じく1972(昭和47)年には、2800系が登場。こちらは2610系のロングシート版で、1979(昭和54)年までに2両編成×2本、3両編成×4本、4両編成×11本=60両が製造された。

●2680系


(写真:大阪線 長瀬駅/撮影:リン)

●動画


2011年9月5日、近鉄大阪線長瀬駅にて。
(撮影機材:SONY HDR-TD10/撮影:リン)


↑ PAGE TOP