小田急3000形(2代目)


側面はちょっと無機質な印象があるが、車内はなかなか快適。ドア上の液晶モニタで停車駅など案内も充実表示。
(写真:小田原線 祖師ヶ谷大蔵駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:2002(平成14)年
運行区間:小田原線、江ノ島線、多摩線
元運行区間:箱根登山線

●様々なバリエーションが誕生する、新たな主力通勤電車

 バリアフリー・環境への配慮・省エネ化等を進めたハイテク車両で、サービス機能・車両性能をさらに充実させた系列。純電気ブレーキなる技術で安全かつ乗り心地の良い車両を実現。また、ホームとの段差縮小、車両の扉の天地寸法の拡大、低騒音化、リサイクル可能材料量の積極的採用が行われている。

 初期車は前面の青帯が太かったが、現在増備されている車両は、側面方向表示器の拡大などのマイナーチェンジが行われたうえで、上写真のように細い帯に(既存編成も順次変更が行われた)。さらに、最近増備されている車両は、フルカラーLEDによる種別、行先表示を行っており、大型の表示機であることもあり、視認性は大幅に向上。さらに、騒音対策の試験として車体下部がカバーで覆われた車両も存在していた(現在は撤去)。

 なお3000形は、6両編成と8両編成、10両編成が存在し、6両編成は主に他の4両編成と組み急行系統に、8両編成は各駅停車に、10両編成は単独で急行系統に使用されている。2008(平成20)年3月改正では箱根登山線は4両編成のみの運用となったため、同線への乗り入れ運用から撤退している。

 2011(平成23)年8月3日からは、川崎市に藤子・F・不二雄ミュージアムがオープンすることを記念し、10両編成1本がドラえもんやコロ助など藤子・F・不二雄氏が手掛けた作品の代表作10作のキャラクターを車体全体にラッピングした「F−Train」を運行した。ところが、このラッピング車両が東京都の屋外広告物条例に抵触していることが判明し、それを受け同年9月30日で運行を終了した。

 そして2012年7月20日には、「F−TrainU」として再登場。キャラクターの絵柄を小さくし、キャラクター数を増やすことで諸条件をクリアしている。翌年3月まで運転された。

●車内の様子


赤から紫へのグラデーション模様としたモケットが特徴。
(撮影:裏辺金好)

●バリエーション


登場時の3000形は、前面帯が太い青帯だった。
(写真:小田原線 新宿駅/撮影:裏辺金好)

 3次車の3263編成は、防音の観点から床下すべてをカバーで覆っていた。あるホームページでは、変態カバーとジョークで記しているところも。なお、2006年2月からは簡素化され、モーター車の台車に防音カバーを付ける方式へ変更されて試験が行われた。
(写真:江ノ島線 湘南台駅/撮影:もこてん)

わずか2ヶ月弱の運行だった「F−Train」。
(写真:小田原線 喜多見駅/撮影:ロクマルサン)

装いも新たに、落ち着いた雰囲気で再登場したF-trainU。
(写真:小田原線 祖師ヶ谷大蔵駅/撮影:裏辺金好)

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