静岡鉄道1000形
長らく静岡鉄道で主力を務めたが、2024(令和6)年に全車が引退した。
(写真;静岡清水線 長沼駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1973(昭和48)年元運行区間:静岡清水線
●東急7200系と似た静岡鉄道オリジナル車両
静岡鉄道の通勤型電車で東急車輛で製造。側面は東急7200系と似ているが、ほかの鉄道に見られるような、東急からの譲渡車両ではなく、あくまで静岡鉄道のオリジナル車両で、前面は傾斜がつき、大きな一枚窓を分割した独特なデザイン。1985(昭和60)年まで投入が続けられ、初期に登場した非冷房車は、のちに後期車に併せて冷房改造を実施している。また、当初は完全に無塗装のステンレス車両だったが、現在では3色のストライプが前面に入れられている他、ラッピング広告車も多い。なお、後継車両として A3000形が登場したことにより、2016(平成28)年から運用離脱を開始。2024(令和6)年6月30日に定期運用を離脱した。
なお、1009編成と1012編成が熊本電鉄、1010編成がえちぜん鉄道へ譲渡されている。このうち、熊本電鉄で活躍する車両は静岡鉄道時代の形式、塗装(車体のストライプ塗色)のままで運転中(行先表示器は白色LED化)。
また、えちぜん鉄道譲渡車はMC8000形を名乗り、2023(令和5)年7月15日から恐竜列車として活躍中であり、内外装ともに恐竜を描いたものへ刷新。また、正面窓上の行先表示器の撤去や、側面ドアのうち中央部の閉鎖等が行われている。
●車内の様子
車内はオールロングシート。
(撮影:ロクマルサン 禁転載)
●カラーバリエーション
2010(平成22)年にリバイバル運転された登場時の姿。
(写真;静岡清水線 長沼駅/撮影:裏辺金好)
オレンジの警戒色のみ施された姿。
(写真;静岡清水線 草薙駅/撮影:裏辺金好)
1007編成は青いラインが入った姿となっている。
(写真;静岡清水線 長沼駅/撮影:裏辺金好)
こちらは斜めにも青いラインが入った1011編成。のちに後述する「ちびまる子ちゃん」ラッピング電車となっている。
(写真;静岡清水線 春日町〜柚木/撮影:ロクマルサン)
2015(平成27)年に登場した1011編成「ちびまる子ちゃん」ラッピング電車。「ちびまる子ちゃん」アニメ化25周年と、新清水駅が最寄りの「ちびまる子ちゃんランド」開館15周年を記念したもの。2023(令和5)年3月に引退した。
(写真1枚目;静岡清水線 草薙駅/撮影:ネオン)
(写真2枚目、3枚目:静岡清水線 長沼駅/撮影:裏辺金好)
2023(令和5)年に登場した、1008編成「家康公ラッピングトレイン」。金色をベースに、徳川家康公や、「金陀美具足(久能山東照宮所蔵)」などの甲冑、金陀美具足をまとったガンプラ「MG 1/100武者ガンダムMk-II 徳川家康Ver.」、清水エスパルスのマスコットキャラクター「パルちゃん」などが描かれている。なお、静岡鉄道で活躍する最後の1000形となった。
(写真;静岡清水線 新清水〜入江岡/撮影:デューク)
●広告車両
(写真;静岡清水線 長沼駅/撮影:裏辺金好)
黄色い車体がひときわ目を引く午後の紅茶ラッピング。
(写真;静岡清水線 柚木〜長沼/撮影:ロクマルサン)
こちらは2016年3月撮影の「午後の紅茶」ラッピング車。
(写真;静岡清水線 草薙駅/撮影:ネオン)
(写真;静岡清水線 草薙駅/撮影:ネオン)
(写真;静岡清水線 草薙駅/撮影:ネオン)
ICカードLuLuCaのラッピングを施した車両。
(写真;静岡清水線 長沼駅/撮影:ロクマルサン)
舞台「美女と野獣」の公開に合わせて期間限定で施されたラッピング車両。
(写真;静岡清水線 長沼工場/撮影:ロクマルサン)
コカ・コーラゼロのラッピング車両。全面ラッピングではない。
(写真;静岡清水線 県総合運動場駅/撮影:ロクマルサン)
●譲渡車輛
熊本電鉄へ譲渡された1009編成。譲渡後も同じ車両番号、塗装のまま。行先表示器は白色LED化されている。
(写真:北熊本駅/撮影:リン)
えちぜん鉄道へ譲渡された1010編成。観光列車「恐竜電車」として大幅な改造が行われている。
(写真:勝山駅/撮影:リン)