東京メトロ2000系


丸を意識したデザインに300形や500形をイメージした赤い車体にサインウェーブが特徴。
(写真:丸ノ内線 後楽園駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:2018(平成30)年(※営業運転開始は翌年)
運行区間:丸ノ内線

●真っ赤な丸の内線の新主力車両

 丸の内線で活躍する02系置き換えのために登場した車両で、日本車輌製造にて製造。2019(平成31)年2月23日から運転を開始し、2022(令和4)年度までに6両×53編成=318両が投入される。

 デザインは丸ノ内線のキーワードを「地上」「活気」「先進的」と位置づけ、グローイング・スカーレット(Glowing Scarlet)の赤い車体に、先頭車下部から上部へ向かうサインウェーブの帯が特徴。丸の内線の初代車両である300形や500形をイメージさせるカラーリングとなった。また、丸の内線にちなみ、丸みを帯びた前面や優先席付近の丸窓なども特徴。

 車内は開放的な空間を演出する球面形状の天井パネルを採用したほか、座席モケットを赤・黒を基調としたデザイン(優先席は黄・黒を基調)。さらに、無料Wi-Fi設備や、各車両に設けられたフリースペースに充電可能なコンセントや荷物掛け、小テーブルを設置した。また、車内ディスプレイは17インチワイド液晶を3画面配置し、うち2画面で停車駅案内などを行っている。

 システム面では、制御方式に永久磁石同期電動機(PMSM)を用いたVVVFインバータ制御方式を採用。保安装置は車内信号式ATCに加え、日本の地下鉄初の無線式列車制御システムCBTC装置を装備し、2022(令和4)年度に稼働させる予定。

 また、片軸操舵台車の採用によって、カーブ通過時の安全性向上とレールと車輪の摩擦によるキシリ音を低減を実現。さらに蓄電池ボックスの搭載によって、大規模停電などの異常時にも最寄り駅まで走行できるほか、従来車両の約1.4倍となる冷房能力を備えている。

●細部


側面の行先表示器
(撮影:裏辺金好)

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