寝台特急 さくら

▼DATA
J.N.R./J.R. Limited Express
"Sakura"
 1959.7.20〜2005.3.1


▼運転区間
 東京〜長崎
 (東京〜長崎・佐世保)

▼最終時のダイヤ
下り:東京(18:03)〜長崎(13:05)
上り:長崎(16:50)〜東京(11:33)

←EF66による牽引。緑地に桜の模様マーク。
(写真:東海道本線 金谷駅/撮影:mgpc64様
*禁転載
 1959(昭和34)年、前年に登場した寝台特急「平和」を20系に置き換えるにあたって、東京〜長崎に登場した。愛称は1929(昭和4)年に登場し、1942(昭和17)年に廃止された「櫻」、1951〜1958年に東京〜大阪で不定期運転された「さくら」に由来している。
 1965(昭和40)年には、佐世保行きの編成も連結されるようになり、ブルートレインの花形列車の1つとして人気絶頂に。さらに1972(昭和47)年には14系客車が投入され、グレードアップされた。しかし、山陽新幹線の開業や飛行機網の発達に伴い乗客は次第に減少。1985(昭和60)年には本州の牽引機をEF66に変更し、スピードアップを図った。
 JR化後、九州方面のブルートレインが整理される中、1999年に佐世保行きが廃止。同時に、東京〜鳥栖が熊本行きの「はやぶさ」と併結運転が実施されるようになり、A寝台も廃止。挙げ句の果てに、東京では通勤電車と並行ダイヤ、深夜帯は貨物列車優先で途中退避、九州では曲線の多い長崎本線に於いて、振り子式で曲線を高速で走るようになった特急「かもめ」に「さくら」は対応できず、3本も抜かれるようになり、東京を18時に出ておきながら、長崎に13時過ぎに到着するという信じられないダイヤになってしまった。あげくに高い寝台特急料金に老朽化した客車。
 これでは乗客を獲得する方が無理というものだが、それでもしばらくは運転が続き、2005年3月改正でついに廃止となった。歴史ある愛称が消えてしまうのは非常に残念であり、何らかの形で復活できないだろうか。
 「さくら・はやぶさ」併結時代の写真は、こちらにまとめた。

本州でEF65が使用されていた時は、白地に桜の図柄。
写真は1984年。
(写真:東海道本線 根府川付近/撮影:mgpc64様 禁転載)

九州では主にED76が牽引。
写真は1984年。
(写真:長崎本線 早岐駅/撮影:mgpc64様 禁転載)