658.静岡鉄道清水市内線モハ65修復作業レポート
 静岡県静岡市清水区にて長らく保存されてきた静岡鉄道清水市内線唯一の保存車両モハ65でしたが、保存展示をしていたフェルケール博物館が展示物見直しと車両の老朽化を理由に解体することが決定しました。
 しかし、地元の市民団体の清水鉄道遺産保存会が保存に向けて働きかけた結果、金沢市電2202保存会の協力によりジェイアール貨物・北陸ロジスティクスが引き取り、富山県高岡市の伏木駅貨物ヤードに難を逃れ移送されることとなり、清水鉄道遺産保存会により修復が行われることになりました。
 今回、縁あって2010(平成22)年8月7日から9日まで行われたその修復作業に参加してきたので、その模様をお伝えします。
(解説&撮影:ロクマルサン&清水鉄道遺産保存会 蒼風 写真はすべて禁転載)


1日目(8月7日)の作業。普段はブルーシートで保護されています。

まずは修復前の状況から。外装以上に状態がひどいのが内装です。私も今回初めて見ましたが言葉が出ませんでした。

鋼体化改造を受けた車両とはいっても、内装は大半が木造です。

窓枠も木造。しかも、腐っていて使い物にならないものもありました。

ホコリもずいぶん溜まっています。

シートを全部取り払うとまた元に戻すのが大変なので、この状態で作業をします。

今回は車両の各部の寸法の測定と車内外の清掃が主な作業となりました。

外に出して干している座席。

車外は雑巾で水拭きします。この日は車両の下半分を掃除しました。

右が水拭き前、左が水拭き後。結構きれいになりました。

車内はほうきでホコリを取り去った後に床を水拭き。

この他にも窓枠や乗降ドアの図面を引くなどを行い、この日の作業は終了。

1日目(8月7日)の作業。普段はブルーシートで保護されています。


2日目(8月8日)。残った車体上半分の清掃を行います。

清掃の様子。

都合で私は2日目の途中で引き上げてしまいましたが、作業は翌日の8月9日まで行われました。

・最後に
2010(平成22)年9月5日、ジェイアール貨物・北陸ロジスティクス主催による「伏木ヤードまつり」がJR伏木駅に隣接する貨物ヤードにて開催されます。静岡鉄道清水市内線モハ65のほかにも北陸鉄道2202形の展示や茨木交通ケキ102の体験運転ほか、多くの企画を予定しています。
「伏木ヤードまつり」サイト:http://kanazawa2202.web.fc2.com/fushiki.htm