白壁の町並み〜山口県柳井市〜


○解説

 柳井市は古代より海上交通の要所として発展した山口県の商業都市で、JR柳井駅を降りて、5分ほど北に歩けば、そこには室町時代からの町割と、江戸時代の建物が並ぶ街並みが約200mほど現存しています。また、再仕込醤油の一種で、岩国藩主の吉川氏も「甘露、甘露」と絶賛された「甘露醤油」や、非常に可愛らしい「金魚ちょうちん」はお馴染み。観光のお供に是非、ご賞味&ご堪能を。
 (写真&解説:裏辺金好)

○場所



○風景


旧・周防銀行本店(現・町並み資料館)
1907(明治40)年築。現在は1階を観光案内所、2階を柳井市出身の歌手、故松島詩子氏ゆかりの品々 展示した記念館として活用。古い町並みは、この建物の東西に広がっています。


金魚ちょうちんと白壁の町並み
 夏になると金魚ちょうちんが軒先に飾られ、8月中はライトアップされます。



国森家住宅 【国指定重要文化財】
 1770年ごろ築。当時の商家の典型的な家造りで、同時期にこの地域が火災で焼失したことを教訓に、店先に土戸をはめる仕組みなど、防火対策が施されています。なお、見学可能で、現在はこの建物の奥で住民の方が生活されています。維持管理に心から感謝。





掛屋小路
 金融業を営んだ「掛屋」に名前が由来。街並みに接する川岸に着いた商品を荷揚げする際によく利用された道です。








やない西蔵
 大正末期に造られた木造瓦葺平屋建、白壁土蔵造りの醤油蔵。現在は体験工房、ギャラリー等の機能を備えた 「やない西蔵」として、保存・活用されています。

佐川醤油蔵
 柳井を代表する甘露醤油の製造元。200年前に誕生した甘露醤油を今も作り続け、ここでは昔から使われ続けている大きな杉桶、醤油づくりの諸道具を展示しています。

むろやの園 【山口県指定有形民俗文化財】
 油商として栄えた小田家の「室屋」。江戸時代は大坂から九州まで、50隻の船で手広く商売を繰り広げたそうです。南北に119mの奥行きがあり、敷地内には11棟35室の建物が存在するという、規模としては日本最大級。



むろやの園内部 【山口県指定有形民俗文化財】


むろやの園 【山口県指定有形民俗文化財】
 こちらは中庭の風景。

光台寺
 中国の明朝様式で建てられた楼門が特徴的。この門の下で手を叩くと、「ワンワン」と反響するため、別名「ワンワン寺」だとか。

国木田独歩旧宅
 町並みとは別に、少し東に行った高台にある文豪・国木田独歩の旧宅。20歳から22歳(明治25〜27年)まで、彼はここに住みました。

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