京都市北区〜金閣寺(鹿苑寺)〜
  Kinkakuji temple in Kyoto City Kita Area

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金閣寺公式サイト
 光り輝く美しさを誇る金閣(舎利殿)があまりに有名な鹿苑寺。臨済宗相国寺派に属し、鎌倉時代に西園寺公経が西園寺と北山第という山荘を造営したのが始まりで、室町時代に室町幕府第3代将軍、足利義満がこれを得て、北山殿として大改修。幕府で行われる様々な行事をここで行うようになります。

 そして義満の死後、鹿苑寺と呼ばれる寺院となりました(寺名は、義満の法号に由来)。しかし、応仁の乱で金閣など一部を除き大半の建物が焼失。さらに、幕府の衰退により鹿苑寺も経済的な打撃を受けるようになります。それでも、住職の西笑承兌が豊臣秀吉、徳川家康に政治顧問として重用されたため、再び経済的基盤を固めることが出来、明治の廃仏毀釈も乗り切り、現在に至っています。

 しかし残念ながら、足利義満が建立させた金閣は、なんと1950(昭和25)年に放火によって惜しくも焼失してしまい、現在の建物は1955(昭和30)年の再建です。

 さて、この金閣の特徴ですが、2層と3層には漆の上から純金の箔が塗られており、さらに1層、2層、3層で全て建築様式が異なるのが特徴。まず法水院(ほっすいいん)と呼ばれる1層は寝殿造。そして、潮音洞(ちょうおうんどう)と呼ばれる2層は武家造。さらに、究竟頂(くうきょうちょう)と呼ばれる3層は、禅宗仏殿造です。また、頭頂部には鳳凰が飾られ、なんとも縁起の良い姿となっています。

 金閣ばかりに目が行ってしまいますが、西に衣笠山、そして背後に左大文字山をひかえた鹿苑寺の風景そのものも非常に美しいものです。また、金閣の周りに広がる庭園は池泉廻遊式。すなわち、庭の中心に池を設置して、その周りを歩いて楽しむようになっているのが特徴で、なかなか見ごたえ、歩きごたえがあります。ちなみに鹿苑寺庭園の場合、鏡湖池の周りに多くの小島を配置しているのも特筆されます。

 なお、方丈と大書院は江戸中期の建築で、こちらも建築的には見所の1つです。
金閣の1階(1層)部分は、実はこのような内部構造になっています。
正面に宝冠釈迦如来像が安置されるほか、
その左手(写真では中央)の足利義満公坐像は、焼失前のものが国宝でした。

夕佳亭
 1874(明治7)年の再建。数奇屋造りの茶席。