南大門 【国宝】
1438(永享10)年築。創建時からの門が焼失したことに伴い再建されたもので、法隆寺の玄関です。
中門 【国宝】
飛鳥時代築。西院伽藍の本来の入口で(一般には通行できません)、入母屋造、四間二戸二重門。
中門金剛力士像 【国重要文化財】
中門左右に置かれた金剛力士像は奈良時代のもので、国重要文化財に指定されています。
金堂 【国宝】
飛鳥時代築。法隆寺で最初に完成した、現存では世界最古の木造建造物。古代中国風の構造や細部装飾が特徴です。内部には聖徳太子のために造られた金銅釈迦三尊像(飛鳥時代)などが安置されています。
五重塔 【国宝】
飛鳥時代築。日本最古の五重塔で、三間五重塔婆。屋根は上に行くほど小さくなり、最上重の面積は初上重の4分の1です。高さは基壇上より約31.5mで、内部には奈良時代のはじめに造られた塑像群があります。
大講堂 【国宝】
990(正暦元)年築。仏教の学問を研鑽したり、法要を行う施設です。
上御堂 【国重要文化財】
鎌倉時代築。大講堂の奥に存在する建物で、平安時代の釈迦三尊像と室町時代の四天王像が安置されています。毎年11月1日〜3日まで特別開扉が行われ、普段は観られません。
廻廊 【国宝】
奈良時代築。現在は西院伽藍をぐるりと一周、形造っているものですが、平安時代以前は、経蔵、鐘楼の手前で廻廊が閉じられ、大講堂、経蔵、鐘楼は回廊の外に建っていたそうです。
西円堂 【国宝】
鎌倉時代築。西院伽藍北西の小高い丘にある、八角造りの円堂です。
三経院 【国宝】
鎌倉時代築。聖徳太子が勝鬘経・維摩経・法華経の三つの経典を注釈されたこと(三経義疏)に因んで、西院伽藍の外(西側)へ建てられたもの。
聖霊院・東室 【国宝】
聖霊院は1284(弘安7)年築。鎌倉時代に盛り上がった聖徳太子信仰により、聖徳太子の尊像(平安末期)などを安置するために、こちらは西院伽藍の外(東側)にある、法隆寺に住む僧が生活する東室(奈良時代築)の南側の一部を改造して建てられたものです。
妻室 【国重要文化財】
1121(保安2)年頃築。聖霊院・東室の直ぐ東側に並んで建つもので、これも法隆寺に住む僧が生活していた場所。
綱封蔵 【国宝】
平安時代前期(文化庁国指定文化財データベースによる/法隆寺ホームページでは奈良時代)築。三綱(僧官)が封をする、寺の宝物を収める蔵で、高床式にして南北二倉から成り、中央部を開放の空所としているのが特徴。
食堂 【国宝】
奈良時代築。もともと政所という法隆寺の寺務所だったものが、平安時代に僧が食事をする場所に改装されました。後述する細殿と軒を接して建っているのは、「双堂」と呼ばれる奈良時代の建築様式です。
細殿 【国重要文化財】
1268(文永5)年築。
東大門 【国重要文化財】
奈良時代築。 西院と東院の間に建っている、三間一戸八脚門です。
夢殿 【国宝】
739(天平11)年築。 聖徳太子が造営した斑鳩宮跡に、行信僧都という高僧が聖徳太子の遺徳を偲んで建てた八角円堂で、東院の中心的な建物。周囲は廻廊に囲まれています。聖徳太子等身と伝わる秘仏「救世観音像」(飛鳥時代)などが安置されています。
舎利殿・絵殿 【国重要文化財】
1219(承久元)年築。 夢殿北側にある建物で、建物の東側は、伝承によると聖徳太子2歳の春に東に向って合掌すると、の掌中から出現したという舎利(釈迦の遺骨)を安置したもの、西側は聖徳太子一代の事跡を描いた障子絵が納められたもので、このような建物の名前がついています。
礼堂 【国重要文化財】
1231(寛喜3)年築。舎利殿とは夢殿を挟んで反対側、すなわち夢殿の南側にある建物です。
東院廻廊 【国重要文化財】
1237(嘉禎3)年築。夢殿などの周囲を囲んでいる廻廊です。
伝法堂 【国宝】
奈良時代築。舎利殿のすぐ北側にあり、聖武天皇の夫人であった橘古那可智の住宅を仏堂に改造したものです。
東院鐘楼 【国宝】
鎌倉時代前期築。袴腰と呼ばれる形式の建物です。
東院南門(不明門) 【国重要文化財】
1459(長禄3)年築。礼堂南側にある門です。