八甲田丸〜青森県青森市〜



○解説

 青函トンネルが開通する前、本州の北の玄関口である青森と、北海道の南の玄関口である函館を結んでいた青函連絡船。青森駅、函館駅から船内に設置された線路に車両をそのまま乗り入れさせ、乗客を運ぶという画期的な方法でした。その1つである青函連絡船「八甲田丸」は1964(昭和39)年から、青函連絡船が廃止になる1988(昭和63)年まで国鉄青函航路に就役していたもの。かつての青函連絡船乗り場に繋留されており、現役時代には見ることの出来なかったブリッジなども見ることが出来ます。
(解説&写真:裏辺金好)

○場所



○風景


航海の指揮を執ったブリッジの様子(4階)。


3階には大正時代の雰囲気を再現した空間がありましたが・・・。

現在は、船の科学館にあった旧青函連絡船「羊蹄丸」(解体されて現存せず)に展示されていた「青函ワールド」の展示物が移設されています。




船長の部屋の様子・・・だったと思います。

1階 車両甲板
かつては鉄道車両を運んでいた空間には、様々な鉄道車両が保存されています。写真は北海道をはじめ、全国で活躍したキハ80系特急型気動車の先頭車、キハ82 102号。

こちらはディーゼル機関車のDD16 31。

ヨ6000形貨車 ヨ6798号
貨物列車の車掌が乗務する車両、ヨ6000形。ちなみに現在は貨物列車に車掌は乗務しません。

郵便車スユニ50 509とスユニ50 510

ヒ600形貨車 ヒ834号
事業用貨車(控車) として使われたもの。


エンジンルーム
八甲田丸を動かす巨大なディーゼルエンジン。単動4サイクルトランクピストン排気ターボつきディーゼルエンジン1600馬力8基。

総括制御室
機関や補助機械の遠隔操作を行う場所。冷暖房完備だったそうです。

八甲田丸に続く線路と施設は現在も一部が残されています。

八甲田丸の外を見た風景。青函連絡船はなくなりましたが、現在もフェリーは運航されています。


A-FACTORY
2010(平成22)年にオープンした青森の物産を販売する施設。


以前はこの付近にキハ58系3両が独自の塗装で置かれていました。解体されて現存しません。

車内の様子。休憩用の車両として使用されていました。

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