旧朝倉家住宅〜〜東京都渋谷区〜
東急電鉄渋谷駅から僅か1駅、代官山駅から徒歩5分の場所にある国の重要文化財・旧朝倉家住宅。1919(大正8)年の建築で、東京府議会議長や渋谷区議会議長を務めた朝倉虎次郎氏の邸宅です。
財閥や華族の屋敷ではありませんので、洋館は無く和風の2階建ての住宅のみですが、随所に意匠を凝らした欄間や襖などは見所で、また付随する庭園は急峻な崖線(がいせん)という自然の地形を生かして造られた、回遊式庭園。関東大震災前から都心に残る貴重な風景です。※土蔵は関東大震災後に建て直されました。
なお戦後は人手に渡り、紆余曲折の末に経済企画庁の管轄下に。渋谷会議所として使われた後、幸いにも取り壊しを免れて2004(平成16)年に国の重要文化財に指定。現在は渋谷区が管理しています。
(撮影・解説:裏辺金好)
○地図
○風景
車庫
朝倉家住宅は大正時代の住宅ですが、建築当時から車庫があったのが特徴でした。後に管理棟に改造されましたが、現在は建築当初の姿に復元されています。
主屋の風景
見取り図
洋間(1階)
玄関脇に洋間が存在しています。
事務室(1階)
洋間(左)と事務室(右)の間の廊下(1階)
応接間(1階)
書院造の、何とも落ち着いた上品な部屋です。
木製レール
朝倉家住宅(・・・に限らずこの時代の住宅の多くは)障子戸ではなく、ガラス戸を採用しました。通常はガラス戸に付けられた車輪が鉄製のレールの上を走るところですが、朝倉家住宅は木製なのが特徴です。
朝倉家住宅の風景
ひとつ上の写真の場所から撮影。
和室(2階)
2階廊下
和室(2階)
先ほど登場した和室と隣り合わせ。
2階廊下
2階より庭園を見る
広間(2階)
広間(2階)
納戸(1階)
一気に雰囲気が・・・(笑)。
第1会議室(1階)
本来は仏間、居間、寝間の3部屋でしたが、渋谷会議所時代に改装されたようです。
朝倉家住宅の風景
先ほども似たようなアングルの風景を撮影しましたが、今度はその反対側から。
角の杉の間(1階)
杉の間(1階)
何気ない部屋に見えるかもしれませんが、実はかなり豪勢な造りです。ぜひ現地で、何が凄いのかを御確認ください。
土蔵への入口
この先は立入り禁止のため、このぐらいしか撮影できませんでした。
茶室
庭園への入口
庭園
このように、かなり傾斜があります。
庭園
秋になると、また美しい姿を見せてくれることでしょう。
庭園
土蔵 【国重要文化財】