山口県防府市(2)〜周防国分寺・周防国衙跡
  Suo Kokubun ji (Buddhist temple) and Suo Kokuga in Hofu City in Yamaguchi Prefecture

▼MAP

▼アクセス
JR山陽本線防府駅よりバスor徒歩

▼関連サイト
ほうふWeb歴史館
 山口県防府市は現在の地名が示すとおり、周防国の国府が置かれ場所。そのため、奈良時代の741(天平13)年に聖武天皇の勅願により、国ごとに建てられた官寺である国分寺が、今の防府市に設置されますが、なんと周防国分寺は現在の同じ場所で、しかも創建当時の寺域をほぼ保っているという、大変貴重な例です。
 上写真の楼門は、山口県指定有形文化財。棟高は約12mという大きな重層入母屋造の門で、1596(文禄5)年に毛利輝元が再建。1767(明和4)年に長州藩第8代藩主の毛利重就(しげたか)によって大改修が行われました。門の左右には室町時代の制作といわれる1対の金剛力士像(仁王像)が安置されています。

(撮影・解説:裏辺金好)

金堂 【国重要文化財】
 毛利重就の命によって1779(天明9)年頃に完成したもので、本尊は木造薬師如来像(国重要文化財)。屋根を二重にした大きな仏堂で、桁行は約22m、梁間は約15mです。


周防国衙跡
 写真は公園の端のほうを撮影してしまいましたが、もっと「それらしく」整備された場所もあります。さて、中世に周防国の役所であった周防国衙は、国衙の中でも遺構が確認された貴重な例であり、現在も発掘が行われています。また、多くの国衙が平安時代以降衰退する中で、こちらは東大寺の管轄を受けて近世まで使われていたとか。これも大変珍しい例です。