会津若松市役所と周辺の近代建築〜福島県会津若松市〜
  Aizu Wakamatsu City Office in Aizu Wakamatsu City , Fukushima Prefecture

 今回は会津若松市中心部から、野口英世青春通り、JR只見線の七日町駅方向(大町・七日町周辺)にかけて存在する近代建築群を御紹介します。

 まず最初に御紹介するのは会津若松市役所。若松市役所として1937(昭和12)年7月に完成したもので、鉄筋コンクリート造3階建ての重厚な建築。半円アーチの玄関や窓が特徴です。現代では老朽化はもちろん、事務スペースの狭隘(あい)化や、電気配線の問題など、何かと不便な面もあろうかと思いますが、今も昔も市役所として使われる貴重な建築で、少しでも長く活用してもらいたいものです。
(*会津若松市に改称したのは1955(昭和30)年に周辺の村と合併した時)

(撮影&解説:裏辺金好)

▼MAP

▼アクセス
JR七日町駅より徒歩

▼関連サイト
会津若松市歴史的景観指定建造物詳細


○会津若松市役所


○大町・七日町周辺の近代建築

旧・黒河内医院  【会津若松市歴史的景観指定建造物】
1936(昭和11)年築。屋根の形状や壁面のレリーフが大変モダンな建築です。


旧・会陽医院(現・會津壹番館)  【会津若松市歴史的景観指定建造物】
 1884(明治17)年築。アメリカで医術を学んだ渡部鼎は、1890(明治23)年にここへ病院を開業しました。そして、左手に火傷を負った野口英世は、この病院で執刀手術を受けます。この時に医学の素晴らしさに感動した野口は、後にここに書生として入門。上京するまで、2階で勉学に励みました。


福西本店・大町ガス燈  【会津若松市歴史的景観指定建造物】
旧会陽医院の隣にある建築群で、明治末〜大正3年の建築。


旧会陽医院(手前)と福西本店・大町ガス燈(奥)  【会津若松市歴史的景観指定建造物】

満田屋  【会津若松市歴史的景観指定建造物】
江戸時代から明治にかけての建築群。1834(天保5)年創業の味噌屋です。

会津天宝醸造  【会津若松市歴史的景観指定建造物】
満田屋の隣に残る古建築。1921(大正10)年築で、こちらも味噌の老舗。

遠藤米穀店
1878(明治11)年築

旧・郡山商業銀行若松支店(現・四ツ角大正館)  【会津若松市歴史的景観指定建造物】
1922(大正11)年築。建築当時の先端様式であったアールデコが取り入れられています。

白木屋漆器店 【会津若松市歴史的景観指定建造物】
1914(大正3)年築。土蔵造りに近い技法を持った洋風建築なのが特徴。

旧第四銀行会津支店(現・滝谷建設) 【会津若松市歴史的景観指定建造物】
1937(昭和12)年築

旧・塚原呉服店(奥の建物、現・バンダイスポーツ七日町店)
1926(大正15)年築。

旧・塚原呉服店(奥の建物、現・バンダイスポーツ七日町店)
現在でもTSUKAHARA GOFUKUTEN.LTDの切り抜き文字が残ります。面白いデザインです。

第二塚原呉服店
1927(昭和2)年築。側壁に書いてある文字は、第二チエンストアー塚原呉服店。何ともユニークな装飾です。

第二塚原呉服店
上部もなかなか面白い装飾。塚原呉服店は、第一、第二共に看板にこだわりがあったようです。

レオ氏郷南蛮館
レオ氏郷とは、戦国大名の蒲生氏郷の洗礼名。蒲生氏郷は豊臣秀吉の天下統一後、会津を拝領しました。

渋川問屋  【会津若松市歴史的景観指定建造物】
大正時代の建築。