今回お送りする国道308号線の「暗峠(くらがりとうげ)」、おそらく一般の人にとってはあまり馴染みのない場所かと思われます。この国道308号線、実は国道にもかかわらず酷い道、略して「酷道」とその手のマニアには密かな人気を集めている場所なのです。
この国道308号線、本来は大阪市中央区の新橋交差点(R25号交点)と奈良市の三条大路2丁目交差点(R24号交点)を結ぶ、いわば大阪と奈良を結ぶ重要路線・・・のはずなのですが、実際は急ぎであれば有料道路の第二阪奈道路(ちなみに第二阪奈は国道308号線のバイパスです)を、お金がもったいないのであれば第二阪奈の北を走る阪奈道路を経由していく人が殆どで、大阪と奈良を最短で結びかつ無料の国道308号線を使う人は皆無と言っても過言ではない状況だったりします。
理由はいくつかありますがそのうち代表的なものとしては、大阪府と奈良県の境界付近にある暗峠から奈良市まで延々と狭隘区間が続くこと、特に暗峠付近は急勾配・急カーブが続く悪路だということが挙げられます。そのようなわけで、大阪と奈良を結ぶ重要路線でありながら、狭い・急勾配・急カーブと酷道のレッテルを貼られてしまった国道308号線ですが、車・電車とも便は悪くないため、手軽に酷道を味わえるポイントとなっています。
さて、ここで行かれる際の注意点をいくつか。
・手軽に行けるとはいえ、ここは酷道です。行くのであればそれなりの覚悟を。
・特に車で行く場合は自分の運転技術や天候などとよく相談してから。暗峠の大阪側は急勾配のため、路面がドライでもタイヤが空転して動けなくなることが度々あります。
・徒歩や自転車で行く場合も自分の体力や天候とよく相談して下さい。暗峠近辺には自販機などはなく、場所によっては携帯電話も圏外になることがあります。
・酷道走破は各自の自己責任で。時には退く勇気も大事です。
以上の注意点をよく理解してから行くようにすることをお願いします。
前置きが長くなりましたが、それでは国道ならぬ、酷道308号線の最酷区間である大阪府東大阪市側から奈良県生駒市までの模様をどうぞ。
(解説&撮影:グロッグフロッグ)