石見銀山遺跡とその文化的景観〜島根県太田市〜
Iwami Ginzan Silver Mine and its Cultural Landscape
▼MAP
▼アクセス
山陰本線大田市駅よりバスで30分
(仁万駅・広島駅からもバス路線あり)
▼関連サイト
銀の旅路(島根県大田市)
石見銀山は島根県にある、かつて栄えた日本最大の銀山(現在は閉山)です。遺構や歴史的建築物が多く残っている上、計画的な森林管理を行い精錬を行ったことから 銀山でありながら自然豊かな景観となっています。それが評価され、2007年に世界遺産に登録されました。
なお、世界遺産に登録されたエリアは大森地区・銀山地区・銀山街道・積出港と町並み(鞆ヶ浦・温泉津地区)と広範囲に渡っており、1日では周り切れませんので、ここでは最も一般的な観光ルートである 大森地区と銀山地区の一部をお伝えいたします。
2010/05現在、大森地区・銀山地区は景観保護のためマイカーの乗り入れが規制されています。マイカーは世界遺産センターに駐車し路線バスに乗り換えていただくことになります。
(撮影&解説:ネオン)
○概要・大森地区
全景模型
銀山公園にある石見銀山の全景模型。といっても実際は山の向こう側にある港まで世界遺産です。
代官所跡
バス停「大森代官跡」にて下車。ここから山に向かって進んでいきます。
代官所跡・2
代官所の跡は現在は石見銀山資料館となっています。
大森地区の街並み
熊谷家住宅
江戸幕府直轄領であった石見銀山御料における家の役職を示した、特徴的な主屋の平面構成や屋敷構え等が残っており、重要文化財に指定されています。
旧大森区裁判所
現在は町並み交流センターとなっています。
ちなみに区裁判所とは大日本帝国憲法下の司法制度で、現在の地方裁判所よりさらに細かい単位で設置され(島根では7か所)、軽微な事件を扱っていたものですが、このような形で区裁判所が残っているのは珍しいそうです。
観世音寺
大森地区で小高い山の上に建つお寺。
町並み
登ると、このように大森地区の町並みが一望できます。
五百羅漢
仏道を広めることと、鉱山労働従事者の供養のために作られたと言われています。
石見銀山公園の近くにあり、代官所跡からここまで約0.8kmです。
○銀山地区
銀山地区はかつての銀生産の中心地。多くの間歩(坑道)跡が点在します。
代表的な間歩である龍源寺間歩までは石見銀山公園から約2.2km(大森代官所からは3.0km)の距離があり
遊歩道を歩きながら散策できます。
今回は、龍源寺間歩までを紹介します。
レンタサイクルもありますが台数が少ないので連休中は厳しいし、そもそも登りなのでそれほど楽ではないと思います。
(もっと楽をしたい場合は観光自転車タクシーというのもあります)
銀山遊歩道
清水谷精練所跡
銀の製錬が行われていた場所です。(そのまんま・・・)
清水寺
福神山間歩
銀山地区に600はあるという坑道跡の1つ。中に入ることはできません。
龍源寺間歩
この坑道跡は比較的大きく、通り抜けが可能。銀山地区のメイン観光スポットです。
龍源寺間歩2
内部はこんな感じ。
龍源寺間歩3
たくさんの狭い坑道が分岐しています。落盤により塞がってしまったものも沢山あるようです。
龍源寺間歩4
昭和の終りに整備された新しい通路。ここから地上に出ます。
危険を伴うため、銀山で一般公開されている坑道はこの龍源寺間歩のうち1/3ほどのみです。
新切間歩
龍源寺間歩に向かう遊歩道の途中にある坑道跡。
渡辺家住宅
こちらも熊谷家のように当時の偉い方の住宅様式が残っておりますが、やや高級な
料理店として利用されているようです。
なお、龍源寺間歩からは海まで7〜8kmの銀山街道(中国自然歩道)や
戦国時代〜江戸時代にかけて採掘された石銀地区(標高537mの山頂付近)への遊歩道、山吹城跡への
遊歩道などまだまだ見どころがあるそうです。今回は時間の都合上回れませんでしたが
特にハイキングと歴史両方好きだという方は何度も足を運べる奥深きスポットであると思います。
日本の旅・鉄道見聞録トップページへ
裏辺研究所トップページへ