龍泉洞は、岩泉町のほぼ中央にある宇霊羅(うれいら)山の東側にあり、調査されているだけでも3100m、推定で5000m以上あると言われている日本三大鍾乳洞のひとつで、鍾乳洞の他にも洞内に生息するコウモリも含めて国の天然記念物に指定されています。
龍泉洞の北に広がる山林地帯から集まった豊富な地下水が湧き出ることにより作られた鍾乳石と地底湖が特徴で、特に7つあるという地底湖は水深98mの第三地底湖、水深120mの第四地底湖(未公開)が日本一の深さを誇り、その透明度は41.5mで世界一と言われています。
腐葉土や石灰岩層に濾過され、ミネラルを多く含んだ弱アルカリ性の水は昔より長寿の水として親しまれ、現在は名水百選に選定されています。
1967(昭和42)年には龍泉洞の向かい側で龍泉新洞が発見されました。元々は龍泉洞と繋がっていましたが、間を流れる清水川によって分断されたといわれています。洞内からは多数の土器・石器が出土し、これらを展示した自然洞穴科学館として公開されています。
無数の鍾乳石はもとより、底に手が届きそうで吸い込まれそうなくらいの深い青色の地底湖はとても神秘的です。
(撮影&解説:ロクマルサン)