青森県立三沢航空科学館〜青森県三沢市〜
○解説
青森県立三沢航空科学館は、2003(平成15)年8月8日に開館した、飛行機をテーマにした博物館で、三沢空港や三沢基地に隣接しています(ただし、空港ターミナルとは滑走路を挟んで反対に位置しており、徒歩で移動することは難しいです)。館内にはJAC(日本エアコミューター塗装)の旅客機YS−11や航研機のレプリカなどが展示されているほか、博物館の後方に広がる三沢市大空ひろば前には、多数の軍用機が展示されており、見ごたえは十分。交通アクセスが悪いのが難点ですが、飛行機好きは是非一度見ておきたい場所です。
ちなみに1931(昭和6)年、ミス・ビードル号が三沢市淋代海岸から、米国ワシントン州ウェナッチ市まで世界初の太平洋無着陸横断飛行に成功したことや、青森県が戦後初の国産輸送機YS−11設計者・木村秀政博士ゆかりの地であることなど、飛行機と青森県は様々なかかわりがあることがPRされています。
(解説&写真:裏辺金好)
○場所
○屋外展示(三沢市大空ひろば)
太平洋無着陸横断飛行の記念モニュメント
F-16A
F-16の最も古いタイプの戦闘機で、アメリカ空軍より貸与されて展示されています。
F-16A
F-104
航空自衛隊最初の超音速戦闘機。
F-104コックピット
T-2
初の国産超音速機で、2004(平成16)年まで航空自衛隊で学生訓練に使用。
T-2(ブルーインパルス仕様)
1982(昭和57)年1月から1995(平成7)年12月まで航空自衛隊ブルーインパルス機として使用。
T-2(ブルーインパルス仕様)
F-1
初の国産超音速機であるT-2高等練習機を基に改造した支援戦闘機。
F-1
P-3
ロッキード社L-188エレクトラ4発ターボプロ旅客機をベースとして開発された大型対潜哨戒機。なお、この機体はアメリカ海軍第7艦隊司令官が移動用に使用していたため、同型機とは異なる仕様になっています。
T-3
航空自衛隊の初等練習機。
T-33A
戦後間もなく、世界中で使用された練習機の傑作機。日本では1999(平成11)年に引退。この機体はアメリカ空軍より貸与されたもの。
F-4EJ改
マクドネル社が開発したアメリカ海軍の艦上戦闘機で、この機体は航空自衛隊で使用されたもの。
LR-1
三菱重工が1963年(昭和38年)に開発した初の国産双発ターボプロップビジネス機MU−2の陸上自衛隊向け連絡偵察機で、1967年(昭和42年)7月から合計20機が採用された。
OH-6D
陸上自衛隊の軽観測ヘリコプターで、OH−6の初期型からエンジンの強化などが行われた改良タイプ。
▼青森県立三沢航空科学館の内部
ミス・ビードル号(レプリカ)
アメリカ・べランカ社製の単発5人乗りの旅客機の改造機で、三沢・淋代海岸から太平洋無着陸横断飛行にした機体。後部座席と機体底部を燃料タンクに改造して長距離飛行に備えているのが特徴です。
奈良原式2号機(レプリカ)
奈良原三次が設計した飛行機。1911年に高度約4m、距離約60mを飛び、国産機による初の飛行に成功。
白戸式旭号(レプリカ)
1915年に、青森県金木町(現・五所川原市)出身の白戸栄之助が地方巡回飛行に使用した飛行機。
ウエストランド・シコルスキー式S-51型ヘリコプター JA7014「きたかみ」号
1953(昭和28)年10月、東北電力が英国ウエストランド航空会社から輸入したヘリコプター。
航研機(レプリカ)
東京帝国大学航空研究所が、周回飛行距離の世界記録をめざして開発した飛行機。1937(昭和12)年に完成し、翌年に、周回航続距離世界記録11,651.011kmと、10,000kmコース速度世界記録186,197km/時の国際記録を樹立。
開発にかかわった青森県五戸町出身の木村秀政らは、後にYS−11も手がけており、この機体はYS−11の先祖ということも出来ます。
YS−11 言わずと知れた日本製の旅客機。展示されている機体は(YS-11A-500型機・JA8776)です。
YS−11
YS−11
この機体は東亜国内航空で愛称「しれとこ」として就航し、最後は日本エアコミューター塗装で2002(平成14)年11月18日に引退しました。
YS−11
YS−11
YS−11
零戦(レプリカ)
零戦(レプリカ)
零戦(レプリカ)
零戦(レプリカ)
零戦(レプリカ)
人力飛行機「CHicK-2000」
ダグラスDC−9コックピット
全体の風景