伏見稲荷大社は、京都市伏見区にある、全国の稲荷神社を束ねる総本社で、宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)を主祭神とします。
711(和銅4)年、稲荷山に上中下3つの社が鎮座したのが起源で、室町時代に山麓に移動しました。稲荷造りの本殿、及び後水尾上皇(1596〜1680年 天皇在位1611〜20年)が仙洞御所より下賜した茶屋(*非公開)は国の重要文化財となっています。また、4月の神幸祭、5月の還幸祭
(2つまとめて稲荷祭)には、全国から信者が集まります。
ちなみに稲荷神社といえばキツネとその好物である油揚げ。キツネは神の使いで、稲荷神(通称「お稲荷さん」)として親しまれています。元々は稲から解るように農業の神でしたが、後に殖産興業の神、屋敷の神、商業の神にもなっています。また、平安時代に真言宗の総本山である東寺を造営する際、この地を基盤としていた秦氏が稲荷山から木材を提供した縁で、稲荷神は東寺の守護神とされています。
(撮影&解説:裏辺金好)
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