陸上自衛隊土浦駐屯地武器学校 〜茨城県土浦市〜

○解説

 陸上自衛隊土浦駐屯地にある武器学校は、後方支援部隊などの指揮官、幕僚を養成する兵站・運用教育、陸上自衛隊の各種装備品の整備員を養成する整備教育や不発弾処理などの教育を行っている施設。そして、最大の注目ポイントは陸上自衛隊やアメリカ軍で使用された戦車や、世界で唯一現存する三式中戦車、自走可能な状態にまでレストアされた八九式中戦車乙型「チロ」などを保存しています。なお、屋外展示装備品を見学する際には2週間前までに申し込むか、毎年4月上旬頃の観桜一般開放、10月頃の駐屯地創立記念行事に行く必要があります。
 ちなみに、八九式中戦車乙型「チロ」は駐屯地創立記念行事でのみ公開されるのが基本のようです。
(撮影&解説:裏辺金好)

○場所



○風景


M24チャーフィー軽戦車

第二次世界大戦時にアメリカが開発した軽戦車。


M4中戦車 シャーマン
第二次世界大戦時にアメリカが開発した中戦車。写真はバリエーションの1つであるM4A3E8(イージーエイト)。


M36ジャクソン GMC
第二次世界大戦時にアメリカが開発した対戦車自走砲(戦車駆逐車)。ちなみにジャクソンとは、南北戦争でアメリカ連合国(南部連合)の将軍だったストーンウォール・ジャクソンに由来。


LVT
第二次世界大戦中にアメリカ海軍と同海軍海兵隊が運用した水陸両用トラクター。写真はバリエーションの1つである、LVT(A)-5。


M42ダスター自走高射機関砲(40ミリ自走高射砲M42)
アメリカが1952年に開発し、1954年に配備を開始した自走式対空砲。


三式中戦車 チヌ
大日本帝国陸軍の中戦車。陸軍武器学校の見所と言えば、何と言ってもコレ。


60式自走106mm無反動砲
陸上自衛隊の普通科部隊が運用していた自走無反動砲。2008年に全車が退役しました。


60式自走81mm迫撃砲
陸上自衛隊が60式装甲車をベースに開発した自走迫撃砲。


73式装甲車
陸上自衛隊で使用されている装甲兵員輸送車。


74式自走105mmりゅう弾砲
陸上自衛隊が1974年に制式採用した自走榴弾砲。



96式装輪装甲車 クーガー
陸上自衛隊が60式装甲車、73式装甲車の後継車両として、1996(平成8)年に制式採用したもの。自衛隊の装甲兵員輸送車としては初の装輪車両。


99式自走155mmりゅう弾砲 ロングノーズ
陸上自衛隊が75式自走155mmりゅう弾砲の後継として開発した自走榴弾砲。ここに展示されているものは、試作車です。


75式130mm自走多連装ロケット弾発射機
陸上自衛隊が1975(昭和50)年に制式採用した、自走多連装ロケット砲。2003(平成15)年頃までに全車が退役しています。


75式自走155mmりゅう弾砲
陸上自衛隊が、M44 155mm自走榴弾砲の後継として運用している自走榴弾砲。同時期に投入された74式自走105mmりゅう弾砲が20両の投入に終わったのに対し、こちらは201両が生産されました。


82式指揮通信車 コマンダー
陸上自衛隊が1983(昭和58)年から配備している指揮通信車。第二次世界大戦後初めて実用化された装輪装甲車でもあります。なお、ここに展示されているものは試作車。


87式砲側弾薬車
陸上自衛隊が運営している車両で、自走砲に随伴し弾薬の補給を行うほか、砲操作要員を輸送します。


73式けん引車
陸上自衛隊の野戦特科部隊が、重砲のけん引、弾薬・人員の輸送を行うために使用する車両です。


61式戦車
陸上自衛隊が運用した、戦後初の国産戦車。


74式戦車
陸上自衛隊が61式戦車の後継として運用している、国産2代目の主力戦車。

90式戦車
陸上自衛隊が運用している、国産3代目の戦車。

155mm榴弾砲M1

アメリカ陸軍が1941年に制式採用したM114 155mm榴弾砲を陸上自衛隊に供与したもの。

105mm榴弾砲M2A1

アメリカ陸軍が1941年に制式採用したM101 105mm榴弾砲を陸上自衛隊に供与したもの。

155mm加農砲M2

アメリカ陸軍と海兵隊が第2次世界大戦時から使用していたM59 155mmカノン砲もしくは、(M1/M2/M2A2) 155mmカノン砲。陸上自衛隊ではアメリカから供与を受け、1997(平成9)年まで使用。

203mm榴弾砲M2
アメリカが1939年に開発した榴弾砲(M115 203mm榴弾砲)。陸上自衛隊ではアメリカからの供与を受け、203mm榴弾砲M2として特科部隊が運用。


M27 105mm無反動砲(アメリカ/左)、120mm迫撃砲(ソ連)

82mm迫撃砲(ソ連)、155mm迫撃砲(日本)(正式化せず)

94式37mm砲(日本)
ノモンハン事件などで対戦車戦で使用。上写真は車輪が木製。

4.5インチ多連装ロケット発射装置(アメリカ)

45mm対戦車砲(短砲身) (ソ連)

45mm対戦車砲(長砲身) (ソ連)

M1942型76mm野砲 (ソ連)

35mm2連装高射機関砲 (日本)

38式野砲 (日本)

改造38式野砲 (日本)

41式野山砲 (日本)

九一式十糎榴弾砲 (日本)  ※=cm

九四式37mm速射砲 (日本)

一式機動四十七粍速射砲 (日本)

四年式十五糎榴弾砲 (日本)

鹵獲クルップ砲

○その他


医務課跡
1940(昭和15)年築。診察室、薬剤室、ボイラー室が完備され、予科練習生の健康管理のために使用されました。


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