三嶋大社〜静岡県三島市〜


○解説

 三嶋大社は伊豆一の宮で、その起源は不明ですが、奈良・平安時代の古書にも記録が残るほか、源頼朝が源氏再興の挙兵を上げ、平家方の山木兼隆を討ち取る前に奉幣を行い、以後も源頼朝をはじめとして鎌倉幕府では鶴岡八幡宮と並んで信仰の対象となり、室町幕府や鎌倉公方、後北條氏、江戸幕府など、武門武将の崇敬を集めました。
 現在の社殿(御殿)は、1854(嘉永7)年の東海地震で罹災したため、1866(慶応2)年に再建されたもの。国の重要文化財に指定されています。また、この他の主要建造物も1868(明治元)年にかけて順次再建されました。
 (写真&解説:裏辺金好)

○場所



○風景


写真左手は北条政子が勧請した厳島神社。


総門
1931(昭和6)年に完成したもので、台湾檜を使用しています。


芸能殿
1868(慶応4)年に再建された総門を、現在の総門完成に伴い転用したもの。現在地で芸能殿として改修の上で使われるようになったのは戦後になってからです。


源頼朝・北條政子の腰掛石
左が源頼朝、右が北條政子の・・・という言い伝えです。


神門
1867(慶応3)年築。


舞殿と御殿(拝殿・幣殿・本殿)


舞殿
1866(慶応2)年築で、1930(昭和5)年の伊豆震災に伴う復旧工事で一部改修。神事の他、祈祷や結婚式などに使われます。




拝殿・幣殿 【国指定重要文化財】
1866(慶応2)年築。後ほど紹介する本殿も合わせて、三嶋大社では「御殿」と称しており、いずれも総欅素木造り(そうけやきしらきづくり)。


拝殿 【国指定重要文化財】
見事な彫刻は必見。正面には「松竹梅と鶴」の彫刻や、「黄石公と張良の図」の彫刻などが施されています。彫刻は当代の名工小沢半兵衛・小沢希道親子とその門弟のほか、後藤芳冶良らの手によるものです。


本殿 【国指定重要文化財】
1866(慶応2)年築。


見目神社
1868(慶応4)年築。

若宮神社
1868(慶応4)年築。


丸平商店店舗 【国登録有形文化財】
明治初期の建築。三嶋大社と道路を隔てて西側にあり、塗屋造2階建の店舗建築です。近年、往時の趣を残したまま料理店に改装され、鰻などを食べることが出来ます。

丸平商店土蔵 【国登録有形文化財】
明治初期の建築。1階を木骨石造,2階を海鼠壁土蔵とする混構造であるのが特徴です。

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