多摩川台公園周辺の古墳群(亀甲山古墳など)〜東京都大田区〜


○解説

 大田区の田園調布周辺から世田谷区の野毛にかけて、荏原台古墳群と総称される大小50基の古墳があります。
 その中でも東急多摩川駅近くにある多摩川台公園には、亀甲山古墳や宝莱山古墳と、その間に多摩川台古墳群と呼ばれる8基の古墳があり、周辺の古墳と合わせて田園調布古墳群とも総称されます。
(撮影&解説:裏辺金好)

○地図



○風景


公園の真横は多摩川。美しい風景です。


亀甲山古墳 【国史跡】
4世紀後半〜5世紀前半ごろに造られた前方後円墳で、国の史跡に指定。荏原台古墳群の中でも最大で、全長107m、前方部の長さ41m、後円部の直径48m、高さ10mの規模を誇ります。なお、後円部の裾の一部は浄水場の建設に伴い削られています。


宝莱山古墳 【東京都史跡】
4世紀前半に造られた前方後円墳で、全長97mと推定。後円部が昭和初期の宅地開発等によって3分の2程度が削り取られています。


多摩川台古墳群
先ほどの2つの古墳の間に8基の古墳が並んでいます。


第1号墳


第2号墳


第3号墳


第4号墳


第5号墳


第6号墳


第7号墳


第8号墳


多摩川台公園古墳展示室



多摩川台公園古墳展示室
出土品や古墳の構造を実物で再現した施設があります。


調布浄水場跡
1918(大正7)年〜1949(昭和24)まで多摩川の水を汲み上げて使用された調布浄水場。この部分は、かつて沈殿池だった部分で、亀甲山古墳(写真奥)の裾の一部を削りとっています。

調布浄水場跡
この辺りには地下配水池や、ろ過池がありました。



浅間神社古墳
こちらは多摩川台公園ではありませんが、やはり東急多摩川駅の目の前。6世紀前半の築造と考えられており、現在は後円部が削られて多摩川浅間神社となっており、前方部も不明瞭となっていますが、全長60mと推定されています。

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