くりはら田園鉄道公園〜宮城県栗原市〜



○解説

 くりはら田園鉄道公園は、2007(平成19)年4月1日付で廃止された、くりはら田園鉄道の若柳駅構内を栗原市が鉄道公園として整備したもので、2010(平成22)年にオープン。旧沢辺駅の部材も活用して若柳駅が往時の姿に復元されたほか、毎月1回程度、現役当時の気動車による乗車体験を開始しました。

 2017(平成29)年4月1日からは、道路整備によって若柳駅と分断された旧車両基地に、常設の「くりでんミュージアム」が開業し、大正時代に建てられた車庫も一般公開を開始。くりでんミュージアムゾーン、くりでんアトラクションゾーン、くりでん芝生広場の3エリアへ再編され、多くの人でにぎわっています。
(撮影&解説:裏辺金好)

○場所



○くりでんアトラクションゾーン




旧若柳駅
体験運転が行われていない日は閉鎖されています。


現役当時の姿 (※2004年1月撮影。以後、現役当時の姿はすべて同様)


道路整備によって分断された駅構内


かつての駅構内。先ほどの写真は、写真中央の赤い気動車が止まっている付近から手前側に撮影したもの。


旧・石越駅方面へは現在も線路が伸びていて、約900mの乗車体験が可能です。写真奥は、くりでん芝生広場。




M15形 M153
くりはら田園鉄道の前身、栗原電鉄時代の電車。1955(昭和30)年製造。


KD10形 KD11
1995(平成7)年の、くりはら田園鉄道開業にあたって、名古屋鉄道からやってきたレールバス。動態保存されています。

KD95形 KD951
くりはら田園鉄道開業にあたって、新製投入されたディーゼルカーで動態保存。このほか、KD953も動態保存されています。


ED20形 ED203
1950(昭和25)年に栗原電鉄が貨物輸送等のために投入した電気機関車。


ワフ7 (ワフ74)
1914(大正3)年製の有蓋緩急車で、1959(昭和34)年に栗原電鉄が西武鉄道から購入。車掌室が付いているのが特徴です。


保線用車両 TMC100F


ト10 (ト102、ト103)
1907(明治40)年製(1917年製などの説あり)の無蓋貨車。1955(昭和30)年に栗原電鉄が西武鉄道から購入したもの。


DB10形 DB101
細倉鉱山駅や東北本線との接続駅である石越駅で、貨車の入換作業用に使われたディーゼル機関車。

○くりでんミュージアムゾーン


くりでんミュージアム
新築された建物で、栗原電鉄時代からの貴重な資料の展示等が行われています。





鉄道模型
くりはら田園鉄道全線を鉄道模型で縮小再現。


修繕庫(左)・機関車庫(右)
機関車庫は1920(大正9)年ごろの建築。1955(昭和30)年に栗原電鉄が改軌された際に、東半分が鉄骨造に改築されています。



機関車庫
機関車庫には、KD10形 KD12が保存されているほか、工作機械などが現存しています。


機関車庫
こうした道具一式が散逸しないで公開されているのが、くりはら田園鉄道公園の魅力。


修繕庫
KD95形 KD952が保存されています。

○石越駅


くりはら田園鉄道 石越駅
オマケ。現役当時の石越駅です。JR石越駅の向かい側にありました。

現在(2017年9月)の様子
今はJR石越駅のロータリー部分となった駅舎跡地。車が止まっている部分がホームや線路があった場所です。

かつてのホームとKD95形



JR石越駅 今昔
余談ですがJR石越駅は改築され、かつての雰囲気から一変しています。

駅前の様子
こちらは昔から変わらず?
 

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