石清水八幡宮〜京都府八幡市〜


 石清水八幡宮は、860(貞観2)年に八幡宮の総本社である宇佐神宮(大分県宇佐市)から勧請された神社。宇佐神宮、筥崎宮(福岡市東区)または鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)とともに日本三大八幡宮の1つと称されます。
 都からみて裏鬼門(南西の方角)に位置する京都盆地南西の男山に建てられ、鬼門(北東の方角)に位置する比叡山延暦寺とともに都の守護、国家鎮護の社として篤い崇敬を受けてきました。
 鎌倉時代に兼好法師が記した「徒然草」52段で、仁和寺の法師が念願であった石清水八幡宮へ参拝に来た際、賑やかであった山麓の神社やお寺を山上の本宮と勘違いし、本宮をお参りせずに帰ってしまったことから、「すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり」(小さなことにも、案内する者は欲しいものだ)と登場しているのは有名なお話。
 織田信長の社殿修復、豊臣秀吉の廻廊再建、豊臣秀頼の社殿再建が行われたのち、江戸幕府第三代将軍の徳川家光が1634(寛永11)年に建てさせた八幡造り御本殿が現在も残ります。当時の名工の極彩色彫刻が施された見事なもので、2016(平成28)年に本殿など10棟と附棟札3枚が国宝に指定されています。
(撮影:裏辺金好 ※特記を除く)

〇地図



○風景



石清水八幡宮参道ケーブル(京阪鋼索線)
最寄り駅である京阪本線の石清水八幡宮駅(旧八幡市駅)から、石清水八幡宮へ向かう石清水八幡宮参道ケーブル(男山ケーブル)が接続。ケーブル八幡宮口駅〜ケーブル八幡宮山上駅を結びます。車両は2019(令和元)年にリニューアルされています。(撮影:鐵)


石清水八幡宮参道ケーブル(京阪鋼索線)
従来は京阪特急色に塗られ、男山ケーブルと通称されていました。


石清水八幡宮参道ケーブル(京阪鋼索線)


頓宮
山麓に位置し、祭事における神輿の待機所となっています。ここにある五輪塔は国指定重要文化財。




南総門
総門から見ると、社殿が少し西側を向いていることが分かります。これは、参拝したのち帰る際に、八幡大神様に対して真正面に背を向けないよう中心を外しているのだとか。



楼門 【国宝】
1634(寛永11)年築。石清水八幡宮は桁行12間の内殿と外殿を前後に並べて複合させた,壮大な規模をもつ八幡造本殿を持ち、本殿・幣殿・舞殿・楼門・廻廊・武内社を含む十棟が国宝に指定されています。残念ながら一般公開されていますが…。


勤番所




西門・廻廊 【国宝】
1634(寛永11)年築。



西総門 【国指定重要文化財】
寛永年間(1624〜43年頃)築。

校倉(宝蔵) 【京都府指定文化財】
江戸時代中期築と推定。

摂社住吉社本殿 【国指定重要文化財】
寛永年間(1624〜43年頃)築。

北総門 【国指定重要文化財】
寛永年間(1624〜43年頃)築。

摂社若宮社本殿 【国指定重要文化財】
寛永年間(1624〜43年頃)築。

摂社若宮殿社本殿 【国指定重要文化財】
寛永年間(1624〜43年頃)築。


摂社水若宮社本殿 【国指定重要文化財】
寛永年間(1624〜43年頃)築。

東総門 【国指定重要文化財】
寛永年間(1624〜43年頃)築。

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