埼玉県川越市(1)〜蔵造りの古い町並み〜
   The Street of Historical houses in Kawagoe City , Saitama Prefecture

▼MAP

▼アクセス
JR川越線/東武東上線川越駅よりバス
西武新宿線本川越駅より徒歩

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川越市 川越の観光
 東京から最も近い、古い町並みが残ることで有名な埼玉県川越市。江戸時代には川越藩が置かれ、江戸を守る重要な拠点として酒井重忠をはじめとして、堀田正盛、松平信綱、柳沢吉保、秋元喬知、松平朝矩など有力な譜代大名や親藩が次々と配属されました。
 さて、今回紹介する古い町並みは江戸時代のものではなく、明治時代に形成された商家の町並み。1893(明治26)年の川越大火で、川越町(当時)の3分の1を消失し、これを契機として防火対策として重厚な蔵造りの耐火建築を次々と建てていったものです。駅から多少離れていたことが幸いしたようで、数多くの古建築が残り、1999(平成11)年12月には国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定。さらに2007(平成19)年1月には「美しい日本の歴史的風土100選」にも選定されました。
 重厚で黒塗りの建物は、見る者を圧倒します。
(撮影・解説:裏辺金好)

大沢家住宅 【国重要文化財】
 1792(寛政4)築。これが川越大火の際に焼け残ったことから、川越商人たちは蔵造りの商家を建てることになりました。現在の川越の町並みは、この建築から始まったわけです。


時の鐘
 元々は寛永年間(1624年〜44年)、川越藩主酒井忠勝が建てたもので、現在のものは川越大火の時に再建されました。現在でも、1日4回(午前6時・正午・午後3時・午後6時)に鳴っています。


時の鐘付近

古い町並み「川越市蔵作り資料館」
川越大火後に、煙草卸商を営んでいた小山文造が建てたもの。


古い町並み

古い町並み

古い町並み「鬼瓦」
屋根上の鬼瓦は見所の1つ。建物によって規模、形状が異なり比較してみると面白いです。


埼玉りそな銀行川越支店(旧・八十五銀行本店本館)
 古い町並みの中に突然現れる巨大な洋風銀行建築。1918年(大正7)年築で、保岡勝也の設計です。八十五銀行本店として使われた後、埼玉銀行→協和埼玉銀行→あさひ銀行→埼玉りそな銀行 などと変遷しています。


古い町並み「観音開扉」
 重厚さを形成するものの1つが、この観音開扉。見ていただくと解ると思いますが、扉本体と建物側の枠は階段状に細工が施されています。これは、閉じたときの密閉性を確保しているのだとか。さらに扉の下にある横長の箱が目塗台(めぬりだい)。火災発生時に観音扉を閉めた後、扉の目地に土などを塗りこめるために設置されたものです。


古い町並み

古い町並み「亀屋」

川越商工会議所(旧・武州銀行)  【国登録有形文化財】
1927(昭和2)年築。設計は前田健二郎。ルネッサンス・リバイバル様式で、古代ギリシャ、ドーリス風の列柱が立派です。


古い町並み「山崎美術館」

古い町並み

古い町並み

日本聖公会川越キリスト教会礼拝堂
1921(昭和10)年築。設計はウィリアム・ウィルソン。


古い町並み

古い町並み

古い町並み

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