ボンバルディアDHC−8
     Bombardier DHC−8


ANAグループのDHC−8シリーズ。
(写真:福岡空港/撮影:デューク)

●基本データ・就航区間
登場年:1983年
(国内)使用航空会社:全日空グループ・日本航空グループ・オリエンタルエアブリッジ・天草エアライン
(国内)就航路線:伊丹〜高知、鹿児島〜屋久島等多数

●機体の解説
 カナダのデハビラント・カナダ社が開発したターボプロップ機。
 もともとは30〜40人程度の小型機として開発されたが、ボンバルディア社に買収された後に登場した400シリーズは日本のYS−11と比べても大きく、かなり大型の機体となっている。
 バリエーションとしては原型のDHC−8−100、エンジンを換装した−200、機体をストレッチした−300、−300をさらにストレッチした−400がある。ちなみに−100と−400では定員に倍近い差がある。また、−400から6枚プロペラとなっている。
 なお、1996年より、エンジンの静粛性を高め、振動を防止する改造を施行しており、これらの機体はQシリーズと呼ばれるようになっている。
 現在世界中のプロペラ機市場で販売されており、日本でも大手2社のグループのほか、コミューター路線を運行する航空会社でも使用されている。特に最新の−400型は巡航速度がジェット機と比べても遜色ないほどの性能を誇るため、急速に数を増やしている。
 なお、一時期トラブルが続出していた−400であるが、2006年春以降しばらく安定した実績を積んでいたが、2007年の年明けとともに再びトラブルが続出するようになっており、特に日本国内では大きな問題となっている。

●ギャラリー

 DHC−8−100で運航される琉球エアコミューター(JALグループ)の運航便。
 −400あたりと比べると同じ機種の機体とはとても思えないほどである。
(写真:那覇空港/撮影:デューク)

 九州のコミューター路線を運航している天草エアラインのDHC−8−100。
 この航空会社は独立系の航空会社だが、日本航空が支援している。
(写真:松山空港/撮影:デューク)

 同じく長崎を中心に九州のコミューター路線を運航しているオリエンタルエアブリッジのDHC−8−200。
 −200は−100に対してエンジンを改良したもので、機体の外観などはほとんど変わりがない。
(写真:対馬空港/撮影:デューク)


 羽田空港と伊豆大島等を結ぶ路線にはA-netのDHC−8−300も用いられ、羽田空港でプロペラ機を見ることができる数少ない機会となっている。この塗装は伊豆大島の花である椿である。
 同型機は北海道でも使用されている。また、日本航空グループの琉球エアコミューターも導入を決定した。
(写真:大島空港/撮影:デューク)


 A-netのDHC−8−300。
 北海道内の路線用に導入されたもので、丘珠空港をベースに活躍中。この機材はコスモスが描かれている。
(写真:丘珠空港/撮影:デューク)

 A-netのDHC−8−300。
 こちらはすずらんが描かれている。
(写真:丘珠空港/撮影:デューク)

 日本航空グループのDHC−8−400。
 日本エアコミューターが導入し、同社のコミューター路線などで主力として活躍している。特にジェット機の発着枠に余裕のない伊丹便に積極的に導入されている。
(写真:伊丹空港/撮影:デューク)

 日本航空グループのDHC−8−400の旧塗装。
 非常に希少な塗装となっている。
(写真:伊丹空港/撮影:デューク)

 伊丹〜高知線等で活躍する全日空グループのDHC−8−400。
 伊丹空港や福岡空港を拠点として活躍している。導入直後から2006年にかけてA−netで使用されていた機材が相次いでトラブルを起こし、大きな問題となっていが、最近は落ち着いてきたが、2007年に入り、再びトラブルが続出し、ついに前脚のトラブルから胴体着陸する事態が発生したため、運航停止処分となった(2007年3月13日現在)。
(写真:高知空港/撮影:デューク)

 サハリン航空のDHC−8−100。
 2007年現在、日本に定期便として乗り入れる唯一のプロペラ機として、活躍中。
(写真:新千歳空港付近/撮影:デューク)

 アイランドエアのDHC−8。
 ハワイ諸島島内路線に活躍中。
(写真:ホノルル国際空港/撮影:デューク)
 
 

2007/09/09更新(2006/08/23初版)