特急【白根】


2004(平成16)年にリバイバル運転された183系特急「白根」。
(写真:東北本線 上野駅/撮影:デューク)

●基本データ

登場年:1971(昭和46)年
運転区間:上野〜長野原、万座・鹿沢口
元使用車種:183系

●列車の解説

 吾妻線は温泉地が点在しており、週末ともなると温泉客でにぎわっていた。ちょうど伊豆のような感じであった。そのため、伊豆のように温泉特急の運転の要望が出されていたらしく、週末手隙気味であった157系を使用して特急を運転することになったが、これが「白根」である。

 当初は1.5往復が週末に設定され、長野原(現・長野原草津口)までが1往復で、下り1号のみ万座・鹿沢口まで足を伸ばしていた。1975(昭和50)年も暮れとなった12月、「白根」の使用車種は老朽化した157系から新鋭の183系1000番台へと変わった。この状態が7年続くが、183系化の際に2往復となり、全列車が万座・鹿沢口まで運転されるようになった。

 「白根」の大きな転機となったのは1982(昭和57)年のダイヤ改正で、この改正で吾妻線の主力として活躍してきた急行「草津」が特急へと格上げされ、「白根」に編入された。この結果運転本数は4往復となり、定期列車へと格上げされ、上野〜新前橋間では「谷川」「あかぎ」との併結も実施され、L特急に指定された。さらに、使用車種も新しい185系へと変わった。

 このまま安泰かと思われたが、急行「草津」が廃止となったところ、日本でも有数の温泉地である草津温泉をはじめとして、「草津」の名を復活させてほしいという要望が出るようになった。結局、1985(昭和60)年のダイヤ改正で列車名は「草津」と変更され、「白根」は消滅した。

 2004(平成16)年11月、上野〜長野原草津口間で「白根」がリバイバル運転された。懐かしい絵幕のヘッドマークをつけた183系が高崎線・上越線・吾妻線を快走した。


●ギャラリー


157系で運転されていた頃の特急「白根」。1975年夏の撮影で、間もなく183系化された。
(写真:東北本線 東京駅/撮影:照山様 禁転載)

同じく157系で運転されていた頃の特急「白根」で、1975年夏の撮影。
(写真:東北本線 東京駅/撮影:照山様 禁転載)

185系の「白根」トレインマークを幕回し中にて撮影。※1985年3月撮影。
(写真:東北本線 上野駅/撮影:ひょん君)

185系特急「白根」。先頭に特急「谷川」と併結していた。※1985年3月撮影。
(写真:東北本線 上野駅/撮影:ひょん君)

2004(平成16)年にリバイバル運転された183系特急「白根」。この列車は下りで、上り列車は字幕の愛称幕で運転された。
(写真:東北本線 赤羽駅/撮影:デューク)

2004(平成16)年にリバイバル運転された183系特急「白根」。
(写真:上越線 高崎問屋町駅/撮影:デューク)  

↑ PAGE TOP