2008年3月1日・2日 秋田・山形はやっぱり雪深かった紀行

 上写真の車両が3月改正で引退する・・・これは是非写真を撮っておきたい。動機としてはそれだけだったのですが、未訪問だった秋田県と山形県の日本海側を見学すべく、色々な鉄道車両を乗り継ぎながら雪深い地域を、マンホールの蓋調査隊の喜多見隊長と訪問してまいりました。
 たまに見るのはいいですが、住むのは実に大変そうだと思うぐらい、雪がしっかりと積もってましたね〜。

○第1ランナー 寝台特急「あけぼの」 上野21:45 → 羽後本荘6:06


 3月1日は早朝からフル活用すべく、まずは上野駅から寝台特急「あけぼの」に乗車します。秋田に行くには中々便利な列車で、ブルートレインが衰退する中、これからも頑張って欲しいものです。ちなみに今回の旅行、色々な人に声をかけられ話しまくっていましたが、この列車に乗る時点で、見知らぬ「大量の荷物」を背負った行商風の初老のオバサンに、「車内に荷物運んでくれませんか?」と頼まれることに。

 ええいいですよ、と気持ちよく答える喜多見隊長に対し、私は露骨に嫌な顔をしていたそうな(喜多見隊長談)。
 嫌だったんじゃなくて、あまりの荷物の多さに「そもそも、ここまでどうやって運んできたんだろう・・・」と、唖然としていたんですけどね。ちなみに、そんな私の顔を察したのか、ペットボトルのお茶をおごってくださいました。嫌な顔をしていたようで、本当に済みません。


 さて、このまま秋田駅や青森駅に行くのかと思いきや、少し手前の羽後本荘駅で我々は下車。羽後本荘駅は、秋田県由利本荘市のうち、かつての本荘市の中心駅で、ここから由利高原鉄道が分岐しております。ということで、これに乗ってやろうというのが目的です。


 もっとも、由利高原鉄道の始発列車まで1時間近くあったので駅近くにある、本荘公園を見学。


 御覧のとおり、ここは昔の本荘城跡。現在の山形県を根拠とした大名、最上義光の家臣である楯岡満茂(のち本城満茂)が1610(慶長15)年に築城したもの。1622(元和8)年に最上氏が改易されると、幕府中枢で失脚した本多正純が移封され、まもなく六郷政乗が2万2000石で入城すると、以後は江戸時代を通じて本荘藩六郷氏の城として使われました。

 ちなみに歩いていると、犬を連れたオジサンから「どこから来たの?」と話しかけられ、「神奈川県からです」と答えたところ、「うちの娘も川崎にいるんだよ」とのこと。う〜ん、やはり日本って狭い。それにしても、朝7時前からここを見学する観光客ってのも珍しいですな。

○第2ランナー 由利高原鉄道(YR−1500形+YR−2000形) 羽後本荘7;05 → 矢島7:43


 さて羽後本荘駅に戻り、由利高原鉄道の始発列車に乗ります。この鉄道は、1985(昭和60)年に旧国鉄矢島線を転換して開業した第三セクター鉄道。我々が乗った列車は、土曜日ながらも地元の高校生の利用が大半で、2両編成の車内の座席の多くが埋まっているといったぐらいの乗車率でした。途中駅からもコンスタントに乗ってきたのは良い傾向です。が、学生利用に頼っている現状では、生徒数の減少がそのまま経営に響くわけで、先行きは明るくなさそうです。

 さて、上写真の車両はYR−2000形。イベントに対応した車両で、ロングシートの座席の前にはテーブルが。学生さんたちには勉強スペースにも活用できているようで、便利な車両です。


 後部は開業時から活躍するYR−1500形。


 御覧のように車窓は美しい雪景色。沿線を流れる子吉川と並行したり、渡ったり・・・といった感じで終点の矢島駅へ向かいます。


 こうして車庫も併設する矢島駅で下車。車両の写真撮っていたら、地元の女子高校生に「キャ〜、撮られる〜」などとバカにされました。あのね、鏡で自分の顔を良く見てから発言してくださいね(怒)。もっとも、どちらにせよ勝手に人の顔をメインに撮ったらまずいですが。


 矢島駅は2000年に改築され、このように立派な駅になっております。デザインもなかなか素敵で、温かみのある雰囲気ですね。
 由利高原鉄道の本社も入っています。


 ちなみに右隣には旧駅舎も現存。いかにも・・・といった雰囲気です。


 すぐに折り返しの列車で戻るため、駅前をフラフラ〜っとしただけですが、昔ながらの立派な建物も。
 なんだか、旧街道って雰囲気ですね。
 

○第3ランナー 由利高原鉄道(YR−2000形) 矢島8:06 → 羽後本荘8:45


 前回の北陸旅行ほど慌しくは無いにせよ、行ってただ戻ってくるだけ(笑)。


 ちなみに秋田までの切符は、昔ながらの硬券でした。私は切符を集める趣味は無いので(集めたい気はするのですが、キリが無いので)、そのまま駅改札口で渡してしまいましたが、味があっていいですね。


 車内の様子。トンネル入る直前だったので、暗い写真になってしまいましたが・・・。トイレもきちんとついているし(ついでに液晶テレビもついているし)、明るくて良い感じの車両ですね。


 今度はお客が少ないため、じっくりと車窓を堪能することが出来ます。実に美しい!


 行き違い設備のある前郷駅で、旧塗装のYR−1500形と遭遇。ちなみに前郷駅は合併前の由利町の中心だったところで駅周辺に小学校や由利総合支所などが配置されています。それがどうしたという話かもしれませんが、こうした鉄道の存続には、少なくとも公共施設が駅周辺にあることは、とても重要なことです。

○第4ランナー 羽越本線(701系) 羽後本荘8:57 → 秋田9:46


 さて、羽後本荘駅へ戻り秋田行きの普通列車に乗り換え。秋田へ1時間かからない場所であるにもかかわらず、列車の本数が少ないのには驚きで、これを逃すと次の普通列車が10時45分。その次が特急いなほで、11時39分。さらにその次は12時42分に普通列車といいう有様。う〜ん・・・、やる気あるのかね・・・。

 それはさておき、701系電車。なかなか軽快にスピード出してくれて、これはこれで楽しかったです。

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